“転んでもただでは起きない”のが私の旅する際の信条である。小笠原への乗船までの僅かな時間、札幌へ帰る日も有効に活用して東京都内を歩いた。このことで私の中でまたリアルに感ずることができる東京の地が増えた。
三庭園を歩く
意図したわけではなかったが、今回奇しくも三つの庭園を訪れることになった。訪れることができた三つの庭園について写真とともに紹介したい。
◇旧芝離宮恩賜庭園
小笠原へ向かう「おがさわら丸」に乗船前に訪れた。
旧芝離宮恩賜庭園は江戸幕府の老中・大久保忠朝の上屋敷内に作庭した大名庭園楽寿園を起源とする回遊式庭園である。作庭当時は汐入の庭だったらしいが現在は海とは繋がってはいない。
※ 朝一番での入園だったので、庭園の入口は見事に掃き清められていました。
※ 都内の庭園では、どうしてもビル群が写真に写りこむのは避けられません。
◇浜離宮恩賜庭園
小笠原から帰った日の夕方近くに訪れたが、旧芝庭園よりは大規模な庭園だった。
甲府藩の下屋敷の庭園であったが、将軍家の別邸浜御殿や、宮内省管理の離宮を経て、東京都に下賜され都立公園として公開されて庭園である。東京湾から海水を取り入れ潮の干満で景色の変化を楽しむ、潮入りの回遊式築山泉水庭である。
※ ビル群が映り込まぬように工夫して撮りました。往時はこのお休み処で高貴な人が楽しんだのでしょう。
※ 油断をするとすぐにビル群が映ってしまいます。
浜離宮の池は今でも東京湾の潮の干満に応じて、この水門から海水が出入りするようです。
※ 「三百年の松」と称して、1709年に六代将軍徳川家宣が植えたとされる黒松です。都内でも最大級だそうです。
◇小石川後楽園
札幌へ帰る最後の日、ホテルの近くにあった小石川後楽園を訪れた。
江戸時代初期に水戸徳川家の江戸上屋敷内につくられた築山泉水回遊式の日本庭園(大名庭園)である。
※ 緑の森の上に、東京ドームの白い屋根が映っているのを確かめられますか?
※ どの庭園でもこの時期は梅の花が殺風景な景色に彩を添えていました。
庭園に特に趣味があるわけではないが、こうした手の込んだ趣ある庭園は、もっと時間があるときに、ゆったりとした気持ちで楽しみたいと思った。
本郷~根津ルートを往く
実は私は「東京下町おさんぽマップ」というガイド本を持っていて、東京へ赴く度にそのマップをもとにあちこちと探訪していたのだが、今回もホテルから近かった「本郷~根津」というルートを巡ったのだった。
その中に東大構内を巡るルートも含まれていた。
◇本郷の下町を往く
※ 本郷の「菊坂」と称される狭い通りです。
※ 作家・樋口一葉が住んでいたとされる住居跡です。お茶屋になっていました。
※ 登録有形文化財に指定されている由緒ある旅館「鳳明館 本館」です。
◇東京大学構内を巡る
※ 東京大学正門です。学生さんの姿が少ないと思ったら土曜日でした。
※ 東京大学構内はご覧のような厳めしい柵で囲まれていました。
※ 東京大学を代表する名所(?)「赤門」です。正式名は何というのでしょう?
※ 赤門を入ってすぐの大学の建物の一部です。
※ 夏目漱石の小説で有名になった「三四郎池」です。
※ 東大紛争時に闘う学生たちにとって最後の砦となった「安田講堂」です。
◇根津にあった名所
※ 東大の弥生門を出てすぐにある「弥生美術館・竹久夢二美術館」です。
※ この辺りで弥生式土器が発見されたようです。写真は「弥生式土器発掘ゆかりの地碑」です。
野球博物館 in 東京ドーム
特別な野球ファンではないが、ホテルの近くに東京ドームがあったので、一応寄ってみることにした。ずっと昔にここ東京ドームで北海道に移転する前の日ハム戦を見たことがある。
この東京ドームに「野球殿堂博物館」が併設されていることをすっかり忘れていた。ドームを一周する中で、そのことに気づき、時間がない中で急いで館内を見て回った。
※ よくテレビなどでも映し出される東京ドーム正面です。手前では小さなスケート場が開業していました。
※ 東京ドームの一角にある「野球殿堂博物館」です。
※ 館内にはプロ野球12チームの現在のユニホームが展示されていました。
※ 2006年のWBC日本代表選手のユニホームが展示されていました。
※ 野球殿堂入りしたレリーフがずらーっと並んでいました。
※ 大谷選手はやはり別格?東京ドームで天井にぶつけたボールの展示と、他にもう一つ大谷選手の野球用具一式が展示されていました。そんな扱いは彼だけでした。