8日ぶりの自然観察会は自然の移り変わりの速さを実感させてくれた。エゾエンゴサクが、バイケイソウが、エゾノトリカブトが、8日前とは場所は違えども大きく成長していた。そしてこの日の成果は、キバナノアマアがスプリングエフェメラル(春の妖精)の一つだと知ったこと。そしてタンポポに「帯花」という変異種があることを知ったことだった。
昨日(29日)午前、北海道自然観察協議会主催の「春の北大構内」観察会に参加した。どこの観察会も女性の参加者が目立つが、この日は都心に近いということもあってだろうか?ざっと見て6~70人の参加者がいたように思えたが、そのうち実に9割は女性の方のように思えるほど、女性パワー炸裂の観察会だった。
さて、私は8日前の4月21日に野幌森林公園の「春の花を見つけよう」観察会に参加したが、植物達の様子はその間しっかりと成長を遂げていた。
エゾエンゴサクは今が盛りのようで、群生して花の競演を演じていた。
※ どうも私のカメラでは接写をするとピントが甘くなってしまうようです。
バイケイソウは8日前には固く葉を閉じていたのに、大きく葉を開き存在感を示していた。写真は撮らなかったがオオウバユリの葉も光沢ある葉を広げていた。
※ 大きく育ったバイケイソウです。毒草だそうです。
また、猛毒で知られるエゾノトリカブトも背丈を伸ばし、妖しく立っていた。
※ エゾノトリカブトも妖しく成長していました。
8日前の観察会ではまだ目にすることができなかったニリンソウ、アズマイチゲ、オオバナノエンレイソウなどの花も数輪目にすることができ、これからはこれらの花たちが山野において主役に躍り出るであろうと予感させられた。
※ この日はまだ一輪でしたが、これから二輪の花を群生してくれるはずです。
※ キバナノアマナの間に咲く純白のアズマイチゲです。
※ 北大の校章にもなっているオオバナノエンレイソウです。
講師(ガイド)の佐野氏は専門は木本の方のようで木について詳しく説明されたが、私は木本に弱く、あまり熱心に聞いてはいなかったのだが、それでもブナの木の若葉、カエデの真っ赤の春芽、ハリギリ、ハンノキ、カツラなどを教えていただいたが、まだ自信をもって見分けることが未だにできていない。
※ 札幌地方では自生しないブナの若葉です。
※ ブナの木肌と若葉です。
※ カエデの赤く染まった春芽です。(下の写真も)
※ 構内の中央ローンを流れるサクシュコトニ川です。真ん中に聳える木はハリギリです。
※ 同じくハリギリです。キハダに特徴があります。
※ サクシュコトニ川の傍に立つハンノキま若葉です。下の写真はハンノキの全体像です。
※ 葉の形に特徴があるカツラの若葉です。下はカツラの木の全体像です。
北大構内を歩く中、満開の時期を迎えたサクラの木があった。それはとても鮮やかだったが、近寄ると桜の花びらが丸いボールのように固まって咲いていて、私も初めて見るサクラの花だった。ガイドの方はその種の同定に迷っていたようだが、一応エゾヤマザクラではないかということだった。
今回の観察会の成果としては、前述したようにキバナノアマアを初めて目にしたこと(いや、これまでは見れども見えずだったかも…)、また、タンポポの帯花という変種を初めて見ることができたことだった。
※ この帯花は同じ茎に花を二輪、三輪と付けています。
それにしても北海道大学の構内は自然がいっぱいである。私たちのこの日歩いたコースも北大構内の一部に過ぎない。こうした豊かな自然が都心に近いところに存在することが貴重である。それがまた市民に開放されていることは札幌市民にとって幸せなことである。この僥倖がこれからも続いていくよう、私たち一人ひとりがマナーを遵守しながらお邪魔したいものである。
※ 北大構内の別のところで目にした満開のサクラの花です。