「怪傑ゾロ」のアラン・ドロン版とでもいうのだろうか?ややコメディタッチの映画だったが、見どころは黒いマスクの正義の騎士ゾロに変身したアラン・ドロンの縦横無尽の活躍ぶりか?それにしても最後の決闘場面は冗長に過ぎたと思うのだが…。
※ 映画タイトルの後にナンバーリングを付けているが、この数字は私が2007年に札幌に転居後に観た映画の通算の映画の数である。「映画は最高のエンターテイメント」と考える私にとって、これからも有料・無料にかかわらずできるだけ映画を観ていこうと思っている。
NHK・BSプレミアムは、前回レポした「サムライ」に続いて、この「アラン・ドロンのゾロ」を放映した。平日(19日)午後の時間帯に、まるで「家に籠っているのなら映画で楽しみましょう!」的な番組編成に映った。そのNHKのお勧め(?)に素直に従い、私は「アラン・ドロンのゾロ」も視聴したのだった。
映画は1974年製作で、アラン・ドロンが39歳の時の映画である。ストーリーは、剣の達人ディエゴ(アラン・ドロン)の友人がスペインの植民地ヌオバ・アラゴナ(南米の地らしい)に総督となって赴任するはずだったが、現地の軍から指示された賊に殺害されたために友人になり替わって総督として赴任し、腐敗した植民地の軍隊を一掃するためにゾロに変身して虐げられていた植民地の農民たちを救うというものだ。
ディエゴは軍隊を油断させるため総督としては無能な総督を演じながら、時にはゾロに変身するというところが、この映画の見どころの一つであり、その変身ぶりを演ずるアラン・ドロンの軽妙な演技が観ている者をクスッと笑わせてくれるところでもある。
映画はある意味で荒唐無稽な感を免れえないが、当時のアラン・ドロンの人気を考えれば、颯爽としたアランのゾロの姿に酔ったファンも多かったのかもしれない。
さて、リード文で私はゾロと現地軍隊の大佐とが決闘をする場面が冗長に過ぎるのでは、と記した。正確に測ったわけではないが、おそらくその場面は20分近くあったのではないか?二人はいわゆる西洋の剣で闘うのだが、いっこうに勝負がつかず場所を変えながら延々続くさまは観ている方に飽きがきてしまった。
まあ、ストーリーの方も荒唐無稽であったが、撮影するほうもおよそ現実的ではなかった、ということか??