きょうから11月です。 寿司の日とか。 でもきょう一日とってもいい天気でした。 家の中よりも外の方が暖かいくらい。
毎朝8時からフジテレビ系列で放送されている「とくだね」、ご覧になったでしょうか。 石巻市立大川小学校の6年生(3月時点では5年生)、只野徹也君の236日を追ったものを特集していました。 ついつい引き寄せられるように見てしまいました。
『大川小 生存少年の苦悩 236日』
徹ちゃん(と呼ばれています)は、3月の大津波で、祖父・母・妹の3人を亡くしました。 現在は祖母・父との3人暮らし。
今大川小学校の児童は24人とか、別の小学校に通学しています。 徹ちゃんはやや太り気味?の大きな体格の子どもで、柔道を習っています。 とっても明るい性格の子どもで、自宅にある祭壇に毎日線香を手向けています。 12歳の誕生日を向かえ、バースディケーキのロウソクを吹き消したあと、すぐ食べるのかと思いきや、まずきちんと祭壇の前にお供えするという礼儀正しさ。 何とも健気です。
ランドセルには写真を入れています。地震の約1週間前にクラスの全員で撮影した写真です。 7,8人が亡くなっています。 いつもその写真とともに学校に行っています、友達全員と。
人知れずたくさん泣いたのか、番組では涙を見せません。 カメラの前では明るくはきはきと行動し、発言しています。 あまりにも健気過ぎて、逆にこれで大丈夫なのか、いつか反動がくるのではないかとさえ感じてしまいました。 おばあさんやお父さんが優しく徹ちゃんの気持ちを十分に受け入れているからでしょう。 だから毎日元気に登校できるのでしょう。
このブログでも紹介しましたが、「子まもり」という母子像の除幕式に子ども代表として教頭先生に招かれ、像の周りに小石を巻く役をやり遂げたとか。
高台から大川小学校の方を向いて「ヤッホー」と大きな声を出して亡くなった友達に呼びかけました。 「バカヤロウ」とも言っていました。 そこは一時亡くなった子どもたちの仮の埋葬地だったとか。
『これでみんなかえっていった』
彼なりにけじめをつけたのでしょうか。
きょうの河北新報の記事です。 『震災遺児見守り 石川(県)の平さん10年で1億2000万円寄付』 という見出しです。
石川県羽咋市の会社経営者である平さんが、「東日本大震災で親を亡くした子どもたちの支援に役立ててほしい」 「被災しなかった一人として、応分の負担をしたい」 「自分に痛みを伴うような金額を寄付して、公的な機関に生かしてもらおう」ということで、東北大学に寄付したものです。
東北大学では、大学院教育学研究科内に”震災子ども支援室”を設置して、臨床発達心理士らを常駐させ、孤児と里親、遺児とその一人親等の相談に応じるようにするとのこと。
こういう人がいるのですね。 頭が下がります。 10年の支援を続けるというのは、被災地に継続して関わろうという覚悟からだそうです。 自分に痛みを伴う金額といい、10年間の継続といい、強欲資本主義がはびこる中、何とも爽やかな清々しい凛とした行動でしょう。 社会とともに歩む会社企業のお手本です。
今回の大惨事で両親を亡くした孤児は、宮城県123人、岩手県93人、福島県21人で計237人もいます。 徹ちゃんのように両親のいずれかを亡くした遺児は、宮城県712人、岩手県472人、福島県139人にものぼります。 これらの子ども達が差別を受けることなく、必要であればいつでも支援できる体制をきちんと確立し、健やかに育っていける環境、勉強に専念できる環境を整えることは絶対に必要なことではないでしょうか。 そのために尊い義援金等を使ってほしいと願って止みません。