この分では昨日今日と最高気温は15度に達しないような気がします。でも、寒がりの私ですが、意外にもそんない寒いとは感じませんでした。もうすでにいっぱい着込んでいるからかな~・・・。
きのうの朝は「朝の見守り」についたこともあり行きませんでしたが、今朝は行ってきました、映画です。10月28日封切の「天間荘の三姉妹」です、のん 門脇麦 大島優子 の三姉妹。それに母親役の寺島しのぶですか、この4人の駆け引きが面白かったです。
なぜ今まで見に行かなかったのか? それはこの映画が151分と今どきの映画としてはとっても長いからです。2時間半です。今どきの映画は2時間・120分前後が主流ですよね。そこ行くとこの映画は珍しいです。
ほぼちょうど一年前にうみの杜水族館で早朝から映画の撮影があったからです。私も応募しました。なぜか?私の好きな のん (能年玲奈) が主役で出るからです。朝ドラの”あまちゃん”以来?共演?したいなあと思っていたからです。
うみの杜水族館は三ツ瀬水族館となっていますが、イルカのショーのシーンを前にしての主人公たちの演技があったのですが、巡り巡って水槽の近くに座るように指示され、そこのすぐ前で のん が懐かしい人と会話するシーンでした。
この分では主人公の後方に混ざっているかなと期待させるものがありまして(何しろミーハーなもので、いい年をして)そのうち見に行かなければ思いつつも、151分という長さが待ったをかけ、躊躇させるのでした。
でも、そんな心配は吹き飛びました。座席は一応一番の通路側を選びました。前半は物語りは静かに展開するのですが、その割には設定が面白いからか飽きさせず、画面についていくことができましてトイレの心配もどこへやら?
後半の圧倒的な感動もあり、画面にくぎ付けになりました。そして、はっきりと自覚しました。この「天間荘の三姉妹」という映画はまさに2011・3・11の東日本大震災を描いた映画であると。
静かな展開ですが、後半になって一気に3・11のことが背景として語られ、見る人を引き付けていきます。 そうです、この映画は 2011・3・11の大震災に伴う大津波により理不尽にも突然人生を奪われた、命を奪われた老若男女の魂の鎮魂の映画だったのです。
そうか、3・11をこのようにして描くということもあるのか、「救いたい」の映画のようにストレートに津波等を扱う映画もありましたが、またそれが多いのでしょうが、この「天間荘の三姉妹」という映画はまさに大震災で亡くなった2万人近くの人々の慰霊と鎮魂の映画だったのです。
臨死状態の主人公(のん)が、亡くなってしまった人々で構成されている三ツ瀬というまちの天間荘という旅館にタクシーで連れてこられ、そこですでに亡くなっている異母姉妹と会い、実の母ではない母に会い、また宿泊客と生活していく中で、生きるべきかこのまま死ぬべきかどちらかを選択しなければならない。
主人公は交通事故による臨死状態で、半分死に、半分生きている状態、旅館の客の中には自殺したものの臨死状態の人もいたりして、物語は重層的に展開していきます。
生きるということは何か、死ぬことはどういうことなのか、さらに周りのすでに死んでいる人たちや臨死状態の人たちとどう関わっていくべきか、そこから現在を今を生きている我々は3・11のことをどう記憶していくべきなのか、どうつなげていくべきなのか改めて考えなければいけないと思います。
折しも、このブログは大川小学校のことを3回、門脇小学校のことを1回取り上げています。やはり、忘れるな、忘れたらあかんということなのですね。 なんというか、この映画は小説の『想像ラジオ』を思い出させます。
小説の「想像ラジオ」の映画版が「天間荘の三姉妹」といっていいのかも。 このブログを読んでくださっているみなさんも、許される名ならこの映画をご覧ください。こういう3・11を描く映画もあるのだということを実感してください。
(河原の散歩は午後3時前からとなりました。西日が強烈)