土曜の午後。
尾車氏のお誘いを受け、「メルセデス・ベンツ 雪上試乗会 in 札幌」に行ってきた。
会場は「シャトレーゼ ガトーキングダム サッポロ」。
もちろん、入場無料である。
メルセデスの4MATIC(4輪駆動)モデルが、ここに一堂に会しているのだという。
メルセデスのお店というのは、なにか敷居が高い感じがあって、これまで実車に触れることは、あまり出来なかった。
我々取材班のような類のクルマ好きにとって、素晴らしい機会であるといえましょう。
とりあえず。ホテル1階展示場「ピロティ」にて、展示車両の見学をさせていただいた。
まずは、「B 250 4MATIC Sports」(税込5,050,000円)。
メルセデスの「Aクラス」と「Bクラス」は、いまいち棲み分けが曖昧というか、差が希薄であるように感じられる。
VWの「ポロ」と「ゴルフ」くらいに、明確にセグメントを分けた方がイイのではないかと、気弱に、思う。
続いては、「AMG C43 4MATIC Coupe」(税込9,050,000円)。
ドアミラーの下には、何らかの役割を果たすと思われる、センサーらしきモノが付いている。
トランクオープナーのスイッチは、運転席ドア下方に配されている。
クーペとしては、必要十分な、その容量!
トランクは、閉める際も、電動パワー式。
任意の場所で止めることも出来る。
だがしかし。
その床下に、私が必須と考える「スペアタイヤ」は無く、近年の流行どおり「パンク修理キット搭載」となっていた。
ああ、メルセデスよ、お前もか・・・
私が今回最も着目していたのが、この「CLA 250 SPORT 4MATIC Shooting Brake」(税込5,950,000円)である。
その流麗なルーフラインは、積載性や斜め後方視界を犠牲にして成り立っているとはいえ、個性的で美しい。
質感高き、インストルメントパネルは、やはりメルセデスならではの世界。
後席のレッグスペースやヘッドルームを確認したかったのだが、「犬用マット」が敷かれていたため、それは叶わず・・・
ラゲッジの広さについては、高さ方向はそれなりだが、床面積は充分だ。
だがしかし、やはりというか当然というか、スペアタイヤは積まれていなかった・・・
「E 400 4MATIC STATIONWAGON EXCUSIVE」は、なんと税込価格10,500,000円!
タイヤが韓国の「HANKOOK」製であることを、尾車氏が鋭く指摘。
韓国製タイヤの品質を、ついにメルセデスが認めたということなのか、それとも、実はコストダウンの一環なのか・・・真相は、現状では、謎である。
とはいえ、その室内は、しっかりとお金を掛けている雰囲気。
まずは、この「フル液晶メーター」!
4連の空調吹き出し口・アナログ時計・渋い色調のウッドパネル・・・まさに、プレミアムかつハイラインだ。
さすがにEクラスだけあって、そのラゲッジスペースは、まさに広大である。
トノカバーは、バックドアを開くと、それに連動して上方に開くようになっている。
Dピラーに照明が埋め込まれているのも、これまたプレミアムかつハイライン!
だがしかし、惜しいことに、案の定「スペアタイヤレス」。
1千万円以上するクルマなのに・・・(涙)
「AMG GLA 45 4MATIC」は、AMGの威信を借りてか、税込7,790,000円。
Aクラスベースにしては強気のお値段である。
太目で小径のステアリングは、過去のメルセデスのイメージを払拭するものといえる。
ラゲッジルームも、FF2ボックス車の水準以上を確保。
だがしかし、「コンパクトSUV」を謳いながらも、スペアタイヤは未装備・・・
この部分には、大いに異議を唱えたい。
「先進のアジリティが叶える、新世代の行動力」がキャッチフレーズの、GLC。
「GLC 250 4MATIC Sport」は、税込6,680,000円だ。
自発光式メーター&インフォメーションディスプレイは、21世紀の今では、あたりまえの装備となった模様。
ヘッドレストまでを電動で調整できる、パワーシート。
「シート・ステアリング・ドアミラーの位置」を、3セットまでメモリー出来る、優れモノなのだ。
ラゲッジルームは、特に高さ方向に、余裕がある。
まあ、言わずもがなかもしれませんが、一応「スペアタイヤレス」であることにも、触れておきましょう・・・
「AMG GLE 43 4MATIC」は税込11,500,000円と、これまた1千万円オーバーの、プレミアムSUV。
さすがにこの大きさだけあって、ステーションワゴン並に、広大な荷室である。
そして嬉しいことに、ようやく荷室下にあるスペアタイヤを、拝むことができた!
これを積んでいないSUVなんて、クリープの無いコーヒーみたいなモノだと、私個人は考える。
「AMG GLE 63 S 4MATIC Coupe」のお値段は、税込17,800,000円と、もはや中古マンション並!
クーペとSUVの、クロスオーバー。
BMWでいえば、X6あたりが、ライヴァルになるのでありましょう。
「垂直ゼロ指針」のメーターが、スポーツ心を昂ぶらせる。
クルマというよりは、もはやPC的な、その操作系!
オーバーヘッドコンソールの照明操作系も、凝った意匠のデザイン。
高さ方向に制限はあるが、幅と奥行きはしっかりの、ラゲッジルーム。
そしてその床下には、スペアタイヤが!
GLEクーペ、クーペなのに、偉い!
なお、このクルマのAMG仕様は、左ハンドルのみの導入となる模様である。
そしてやはり締めは、1990年より君臨する、生ける伝説のオフローダー「Gクラス」でありましょう。
「G 350 d」のお値段は、税込10,700,000円である。
よじ登るように乗り込む、コックピット。
これまた、垂直ゼロ指針の、2眼メーター。
一見でも使いやすいロジックの、空調&操作系。
デフロックする位置(フロント・センター・リヤ)を、ボタン一つで、任意で選べるのだ。
レンジローバーと並んで、陸の王者といった貫禄を漂わせる、Gクラス。
このクルマも、私の寿命があるうちに、一度は運転してみたいものだ。
そんな機会があるのかないのかは、まったくの謎に包まれているが・・・(^^;