このSONY製トランジスタラジオTR-714の修理履歴です。それぞれをクリックしてください。
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古いSONY製のトランジスタラジオ TR-714がありますが、電源を入れてボリュームを操作するとガリガリ言います。また、ボリュームを絞っても音が小さくなりません。音が小さいままで大きくならない故障はときたまあります。その原因の一つは、低周波増幅段コンデンサの容量抜けなどです。今回のラジオのように、音が小さくならない故障のラジオは初めてです。
TR-714の個性的概観 裏蓋を取ると基板全面にシールド板
このラジオの概観は個性的です。特に音量調節,周波数調節,周波数切り替えのつまみが、右側に仲良く並んでいます。右手だけで操作できるようにとの配慮なのでしょうか。同じようなデザインのラジオが松下製トランジスタラジオ(T-45)にもあります。当時流行ったデザインなのでしょう。
裏蓋を取ってシールド板を外すと、基板の裏側が見える
さらに、概観だけなく筺体への基板の取り付け方が変わっていました。裏蓋を開けると、基板の裏側が見えるように取り付けられています。このような基板の取り付け方がはやった時期があったようです。このような取り付け方は、基板を外さないで故障箇所を特定するには良い取り付け方だと思います。しかし、部品を取り替える時など、修理する時には結局基板を取り外さなければなりません。私は、裏側基板でも表側基板でもあまりメンテナンス性に優劣がないように思います。
ラジオの筺体から基板を取り外して観察
修理を開始する前に、使われている部品をざっと見ました。使われているトランジスタなどを調べることによってラジオが製造された年代を大まかに推定できます。面白いのは、扁平型のコンデンサが使われていました。こんな形のコンデンサを見たのは初めてです。最初、扁平型トランジスタかと思いました。
扁平型をした電解コンデンサ 中間周波段のトランジスタは2SC型
ラジオの故障の状態を調べるために安定化電源を9Vに固定してつなぎました。すると、ラジオを正常に受信するのですが、ボリュームのガリがひどいことと、音量が絞れず調整が困難なことです。ボリューム故障のようです。
これから修理を始めるにあたって、次はこのラジオの製造年や使われている部品などの詳細について調べてみようと思います。そして、故障していると思われるボリュームを分解して調査しようと思います。
基板を取り出したラジオをパレットに置いて動作させる