東京里山農業日誌

東京郊外で仕事のかたわら稲作畑作などをしていましたが、2012年4月に故郷の山口県に拠点を移して同活動をしています。

懐かしい故郷の民具(ほぼろ:わら籠/わら細工)の制作 (2/9)

2020年12月29日 | 綿栽培,糸つむぎ,織り,染色

 ほぼろを作るための馬を作っていますが、馬の完成を待っていては進みません。そのため、馬の制作と並行してほぼろを制作することにしました。ところで、この寒さでは教えていただく古老に負担だと思います。そのため、私の方であらかじめ途中まで制作しておくことにしました。馬の使い方は分かっているため、ほぼろの円周部だけでも制作しておきます。使った馬は、ほぼろ作りを教えていただく古老から預かったものです。ほぼろを作るために必要な刻みや印が付いているため助かります。

         馬と駒を使ってほぼろの制作を開始


 さて、馬は預かりましたが、わらを止めるための紐を巻いておく駒がありません。駒を作るのは簡単ですが、使えるような重く硬い木はすぐには手に入りません。たまたま木地のKさんからいただいた駒が六個ありました。その駒を使うことにしました。それぞれの駒の中心にタコ糸を巻き結びしておきます。そして、そのタコ糸に紐を結んでおきます。二つの駒が対になるように紐を巻き付けます。

  駒にタコ糸を結ぶ     紐を駒に巻き付け    わらのみご取り    
  

 駒に巻き付けた紐はほぼろ作りが進むと、だんだん短くなります。そのため、解き直しやすいような紐止めをしておきます。次に、対になった駒を馬の背板に掛けておきます。これで、ほぼろを制作する準備が整いました。
 最初に、使うわら束のみご取りをします。みご取りが終わると、わら数本を馬の背に置きます。そして、対の駒を交差してわらを固定します。再びわら数本を置いて駒を交差して固定します。これを繰り返します。米俵を作る時と同じ要領です。

     解き直しやすい紐止め      対になった駒を馬の背板に掛ける
 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする