東京里山農業日誌

東京郊外で仕事のかたわら稲作畑作などをしていましたが、2012年4月に故郷の山口県に拠点を移して同活動をしています。

無肥料無農薬の果樹栽培法(植物ホルモンの働きなど)の講習会に参加して

2020年12月26日 | 樹木,果樹

 23日に周南市の須金で開催された無肥料・無農薬の果樹栽培法(植物ホルモンの働きや剪定法)の講習会に行ってきました。午前中は主に植物ホルモンの働きなどについての講義、午後はかいたファーム(ブドウ園と梨園)に移動して樹形や剪定について学びました。講演者は道法氏で、現代農業などで記事を読んだことがあります。雑草をナギナタガヤで管理することは以前から知っていましたが、道法氏が関わっていたことを初めて知りました。また、農業にもビジネスのセンスが必要であることが改めて分かりました。
 既存の農法理論による栽培方法ではなく、実践から学んだ栽培方法なので説得力があります。お話を聞いて、我家で栽培している柿,梅,イチジク,桃などで応用してみたくなりました。奇遇ですが、私の同級生のお兄さん(福本自然農園)に出会いました。子供の頃に何度か福本自然農園に行きました。

     ブドウ園と梨園での栽培実技講習に臨んで(かいたファーム)


 午前中は周南市須金支所の多目的ホールで、主に植物ホルモンに関わる講義でした。ジベレリンなどのホルモンは知っていましたが、それらのホルモンが樹木にどのように関わっているか詳しく聞きました。面白いのは、動物も各器官がホルモンを出し合いながら成長や体調管理をしています。
 私は植物体の元は根にあるのだと思います。植物は葉や茎を切断してもすぐに芽が生えてきます。しかし、根を取り去ると枯死してしまいます。動物で言えば、胴体が根に相当し、手足が葉茎に相当するのだと思います。植物は地表にある茎や葉しか見えません。そのため、日当たり,風通し,樹形などばかりに目が行ってしまうのだと思います。

   周南市須金支所     幹に生えた枝で講義   ブドウ園内を移動
  

 今回の講義で一番興味を引いたのは、植物ホルモンの流れを考慮して枝葉を上にまとめると良いとの話です。従来の理論だと①葉を広げて太陽光を良く受ける樹形②葉と枝の隙間を広げて風通しをよくする樹形を勧めています。
 枝葉を上に向かうようにまとめる樹形はにわかには信じがたいですが、実際のその方が実付きが良く味が良いとのこと。また、側枝を取り去り主枝が上に向かうように剪定するなど、またNPKなどの化学肥料に疑問を持つなど、初めてのことばかりです。この春から我家で実践してみようと思います。

ノコギリでブドウを剪定する道法氏     羊(キナコ,ベリー)も一緒に移動
 

 ブドウ園の次に梨園に移動しました。梨がたくさん植えられていました。枝が山上に向かう方向に剪定するのが基本のようです。また、本枝の上から生える側枝を残し下から生える側枝は落とすとのこと。また、落とす枝は根こそぎ剪定するとのことです。少しでも側枝の端が残っていると、そこから新たに枝が出るとのこと。
 覚えきれないほどの盛りだくさんの講義でした。今後は自分で実践して体感することだと思います。講義が終わると、園内にいた羊のキナコとベリーにお別れを告げて田布施に帰りました。

  梨の剪定実演      綺麗に剪定された梨    羊のキナコとベリー 
  

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする