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「外からの知」を求めて

2006年09月05日 | 雑記帳
 職場に届いたあるシンポジウムの記録を読んでいたら、こんな言葉にめぐりあった。

いわゆる管理者としては、一番簡単な方法があります。
元気を出す方法は「先進校とか、いろいろな名人が授業されている学校に行ってこい」と言う。これだけでよいのです。そのために管理者は何をすべきかというと、いわゆる外部資金をとって、先生方を行かせることです。それが一番、元気が出るし、授業改善にも役立ちます。
だから、いわゆるその先生方の内部だけじゃなくて、外へ対しての知を求めるという姿が非常に大事だと思います。それだけです。


 角屋重樹氏(広島大学大学院)の発言である。氏は現在同大附属中・高校の校長も併任しているという。

 「新しい教育課程と『豊かな学び』」と題されたそのシンポジウムは、中央教育審議会の審議経過や答申を軸に各論者が話を進めたが、フロアーにマイクを向けた時、現場の問題の一つとして、「教師の元気のなさ」が取り上げられ、それに答える形で角屋氏が先陣をきって発言した。

 元文科省教科調査官の発言だからということでもないが、非常に心強い。
 様々な「外圧」に対してひきこもり気味?の教員が、元気を得るために、「外からの知」は大きな刺激となり、実践を支える学びを作っていくはずである。


 さて、年度当初から実現したいと思って、職場での話を詰めてきたことがある。
 先駆的な実践者や名人を本校に招いての研修会である。
 しかも、四ヶ月連続の計画を立ててみた。

 スタートの今月は、成田雅樹先生(秋田大学助教授)。漢字指導、作文指導に造詣が深く、現場経験も豊富である。
 10月は上條晴夫先生(東北福祉大学助教授)。授業づくりネットワーク代表である。
 11月は野口芳宏先生。我が師と仰ぐ国語科指導の名人である。
 そして最後は、隣県岩手から佐藤正寿先生(奥州市立水沢小教諭)。教材開発、IT活用等で全国的に名高いバリバリの実践家である。

 どの方々とも多少の交流、面識があり、お忙しいところを無理を言ってきていただくことになった。
 児童対象の授業と講話等をセットにした形で進める予定である。
 ベテラン、中堅の揃う本校職員にとってもいい刺激になるだろう。
 元気さは十分にあるのだが、さらに元気になってもらえれば嬉しい。

 今になって、我ながら実に贅沢な研修会を企画したと思っている。
 やはり一番待ち遠しいのは、元気でなくなっている自分か…。


※あくまで校内研修会として企画しましたが、若干名の受入は可能です。
 関心がある方は、沼澤まで下記HPよりメールでお問い合わせください。

http://www.h3.dion.ne.jp/~spring21/