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学びの習慣づけをする「とき」

2006年09月19日 | 教育ノート
「学力向上」が薄っぺらにならないようにしなければいけない。
「学力」とは何か、という意識を棚上げにしておくことは危険だなあと思う。課題とされていることはたくさんあるのだが、
子どもたちが学習に向かっていく姿勢を育てることこそ、核になるはずだ。
家庭学習は、やはり見逃せない要素だと思っている。
この後も、幾度となくこうしたことを書いていくだろう。



 六年生の教室で、漢字の学習をした時に「秋」という字の成り立ちについて考えました。「禾」は稲穂が垂れている様子からできたこと、そして「火」はそれを乾かすという意味で、まさに収穫を表す季節であることがわかります。文字通りの「あき」という意味と、もう一つの意味があることについて触れました。これは大きな漢和辞典に載っているのですが、「とき」という意味です。しかも、それは「大切なとき」を表わします。

 昨日、由利本荘市で行われた文科省委嘱の「学力拠点形成事業」の中間公開研究会に参加しました。東由利地区三校が指定されているのですが、もちろん授業改善などを内容としている外に、共通の柱立てとして「家庭学習の重視」もあって保護者の皆さんに対しての働きかけも強めているとのことでした。家庭向けのリーフレットなども配布され、内容や親の関わり方の例などが示されていました。そこで強調されていることは次のような言葉に表れています。
子どもたち家で落ち着いて勉強できるような環境をつくり、学びの習慣づけをしてあげてください


 本校の家庭学習の実態(4年以上)は、7月の県の調査の中から「時間」だけをみると、全県平均と比べてはなかなか良い結果がでています。もちろんこれは「質」も問わなければならないことで、「何を、どのくらい、どんな方法で…」とトータルに見て学校での学習と結び付けていくことが大切です。それにしても小学校では「家庭学習の習慣づけ」が第一で、その意味で本校の多数の子がある程度継続できていることについて、各家庭のご理解、ご支援は本当にありがたいことです。

 まだ不十分な子どもも確かにいるようです。家庭学習の習慣化は「(中身はともかく)、きまった時間に、机に向かう」ことから始まります。これは「時刻」と考えてもいいし、「○○が終わってから」と考えてもいいと思いますので、その子の興味や関心にあわせた形で、今できることから徐々に確実なものにしていきたいものです。身につけるべき時にしっかり行うことが「実り」に通じることでしょう。子どもたちの「大切なとき」を逃してしまわないように声をかけてあげてください。(9/15)