すぷりんぐぶろぐ

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数十秒の積み重ねがもたらす

2006年10月05日 | 教育ノート
校内で漢字指導についての研修会を開いたので
それに絡んで、親に対してもちょっとした呼びかけをと思い、書いてみた。
家庭学習の中でも最もポピュラーな漢字練習へ親としてどう接するか
ほんの少しでも気にとめてもらえたらありがたい。



 以前勤めていた学校で、職員と保護者の方々を対象に「漢字」についてお話をしたことがありました。準備のためにいくつか調べたのですが、結構驚くことも出てきました。
 例えば、漢字発祥の地である中国の上海大学附属小学校では、小学校に入学して三ヶ月で1500字の読みと意味をマスターすることや、今の日本のように一つの漢字の読み書きを一緒に習うのは歴史的に異例であることなどです。

 パソコン等が普及し、漢字の習得に対する考え方も徐々に変化してきているのですが、「字を覚える(読める・書ける)」ことは、教育として基礎中の基礎ですし、脳の発達とも大きく関わりあってくるのは間違いないはずです。
 今までの指導法のよさを踏まえながら、社会的変化にも対応していくことが必要でしょう。
 今回の研修でも、「漢字の『露出』を多くする」という項目がありました。たくさんの漢字に触れ、読みに慣れ、意味に興味を持ったりすることを、教科書以外の場でも考えていきたいと思いました。

 とは言っても、漢字学習の基本は繰り返しにあります。
 そして「書き」の練習は筆順を唱えながら指で書くことが習得の原則です。
 ご家庭で練習する場合も、結果(ノート)を見てあげることも大切ですが、「指で書いてごらん」と言って一日に二つでも三つでも確かめる場を続けてやれば、効果的ではないでしょうか。
 ほんの数十秒、数分の積み重ねがもたらす「学び」は結構大きいかもしれません。(10/3)