昼休み、職員室横に位置するホールが騒がしい。
雨模様のためか、一台だけある卓球台に子どもたちが群がっているらしい。
一本勝負の勝ち抜き戦という厳しいルールで
たくさんの子が台を取り巻いているなか
一人の男の子が勝ち続けている。
周囲の子たちが、盛んに声援?を送っているようだが…
一斉に声を合わせて、叫んでいる
えっ、なんと言ってるんだ?
「がんばれ」でもなく、「ファイト」でも「いけいけ」でもない
えっ!
「クウキヨメ」
これはこれは…意外なかけ声である。
テレビバラエティでよく使われるその言葉を真似て
自分の順番がはやくくるように
勝ち続けている子に対してのブーイングだったのである。
それにしても
「クウキヨメ」とは…
しかし、考えてみると、この言葉は
対象者に向って「自己決定」を促しているわけだな
「負けろ」ではなく、「はやく替わって」でもなく
クウキをヨミ、順番を交代するようにしたらどうかということだ。
そして、その声は次第に強く大きくなっているではないか
盛り上がっているといってもいいほどだ
その空気のなかで、自己決定を促されても、行方は決まっているだろう。
千石保氏は著書の中で『自己決定主義』という言葉をつかい
若者の新エゴイズムの風潮を鋭く指摘しているが
こんな空気の中では、責任の伴う自己決定は生まれにくいのではないか。
ずいぶんと飛躍してしまった。
チャイムはなり、もうホールは静まりかえっている。
雨模様のためか、一台だけある卓球台に子どもたちが群がっているらしい。
一本勝負の勝ち抜き戦という厳しいルールで
たくさんの子が台を取り巻いているなか
一人の男の子が勝ち続けている。
周囲の子たちが、盛んに声援?を送っているようだが…
一斉に声を合わせて、叫んでいる
えっ、なんと言ってるんだ?
「がんばれ」でもなく、「ファイト」でも「いけいけ」でもない
えっ!
「クウキヨメ」
これはこれは…意外なかけ声である。
テレビバラエティでよく使われるその言葉を真似て
自分の順番がはやくくるように
勝ち続けている子に対してのブーイングだったのである。
それにしても
「クウキヨメ」とは…
しかし、考えてみると、この言葉は
対象者に向って「自己決定」を促しているわけだな
「負けろ」ではなく、「はやく替わって」でもなく
クウキをヨミ、順番を交代するようにしたらどうかということだ。
そして、その声は次第に強く大きくなっているではないか
盛り上がっているといってもいいほどだ
その空気のなかで、自己決定を促されても、行方は決まっているだろう。
千石保氏は著書の中で『自己決定主義』という言葉をつかい
若者の新エゴイズムの風潮を鋭く指摘しているが
こんな空気の中では、責任の伴う自己決定は生まれにくいのではないか。
ずいぶんと飛躍してしまった。
チャイムはなり、もうホールは静まりかえっている。