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「ふたり読み」はもっと広がっていい

2007年06月14日 | 教育ノート
 家本芳郎先生の著書に刺激をうけて取り組んだ実践がよみがえってきた。
 音読の力を伸ばすための「ふたり読み」は、確かに効果があったし、発展性も感じられる。
 先週の研究協議でふと思い出して意見を述べたが、補記する形で少し文章化した。

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 縷述 「つながる授業17」

 先日の校内研究会で「ふたり読み」ということについて触れたので、少し補足します。
 「ふたり読み」とは、群読の実践家として著名な故家本芳郎先生の命名かと思います。2003年に『ふたり読み』(高文研)という著書を出されています。この本は、それにマッチする詩のアンソロジーなのですが、前書き部分にこのようなことが書かれてあります。

「ふたり読み」には、三つの利点があります。
 ①「ふたり読み」は、朗読と群読の中間教材です。
 ②小人数の学級にもふさわしい教材です。
 ③また、家庭でも楽しめます。
 
 最後の③はともかく、「ふたり読み」という手法が音読力を高めるための有効な手立てになりえることを強調されています。
 実際にある期間取り組んだことのある自分も次のようなことを感じました。

 ・伝え合うという形が読む楽しさを引き出す
 ・片方の読み方にもう片方が触発される
 ・工夫のための話し合いによって読みが深まる
 ・分担を換えて読むことで声質等の違いに気づく

 複式解消のために行った極少人数での帯単元授業でしたが、最終的に自分たちで分担を工夫し発表も非常に充実した活動となった記憶があります。手軽に取り組めますし、効果も期待できるはずです。

 今のペアを生かしてもいいでしょうし、それ用に新しいペアを組んでもいいでしょう。「声を届ける」最小単位は二人ですから、その点でのコミュニケーションも新しい視点になるかもしれません。活用の広がりをいろいろと想像できる手法、形態だなあと改めて思いました。

※必修詩・下学年の中に実は最適詩が多く入れていて、「あいうえお」「きりなしうた」「かたつむり」がそれです。
(6/14)
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