すぷりんぐぶろぐ

桜と絵本と豆乳と

贅沢で、濃密な時間だった

2010年12月04日 | 雑記帳
 野口芳宏先生をお招きして、PTA主催の会を持った。
 せっかくおいでいただくのだからと思い、午前中に、4年生対象の道徳授業をお願いした。

 物怖じしない?本校4年児童とのやりとりはなかなか見応えがあり、かつ楽しいものだった。
 様子はこちらで→ http://miwasho.blog68.fc2.com/blog-entry-381.html
(板書や主要な問いもわかります)

 先生の抱えている大きなテーマの一つに「利己・利他」という点があり、最終的にはそこに焦点化させていく流れだったが、時間的な配分があまり良くなかったと反省を口にされていた。

 私は失礼を承知でこんなことを訊いてみた。
 「小学校4年生では、他の人に何かをしてあげたことで幸せを感ずるという体験、経験がまだ足りないように思うのですが、授業を通してそれを実感させるというのは難しいことではないでしょうか。」

 先生は即座にこんなふうに返された。
 
 「実感というのはね、教師がそう思っているかどうかなんだよ」

 ああ、とまたここでも思う(こんな言葉を聴くとき、たいてい私はハンドルを握っている)。

 その言葉には、小手先の工夫などではけしてたどり着けない「授業の本質」がある。
 根本、根幹が揺るがなければ、いくら強い風で枝葉が落ちてもそこには、いつも新しく芽吹くものがある。不安定な天気の一日の中でそんなことも思い浮かんだ。

 今回は、先生に前日から秋田入りをしていただき、実に濃密な時間を過ごすことができた。
 すきま時間に私のデスクで原稿書きをしている姿を拝見できたり、日常の様々なことをお聞きできたり、実に贅沢で、濃密な時間となった。