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「三方よし」の視野,視点

2012年06月26日 | 読書
 近隣に住み「モラロジー」を進めている方が,毎月冊子を届けてくれる。
 薄い冊子なので努めて目を通すようにしている。

 今月号のテーマは「暮らすに生かす『三方よし』」
 納得させられる中身だった。

 近江商人の経営理念を表わす「三方よし」,つまり「売り手よし,買い手よし,世間よし」という考え方は,確かに商業に関わらず大切なことだ。

 物事を直接やりとりする当事者たちだけでなく,そこに介在しない第三者や世間はどうなのかと常に心を配ることは,いわば自分の視野の問題でもあるような気がする。

 この文章によく表れている。

 何をしようとするときにも一呼吸置いて,「自分の行動の影響を受ける人」に心を向けてみることが大切でしょう。


 自分の思いや理念が強く,仮にそのパワーで相手を納得させたり,問題解決できたりしたとしても,それはいつの場合,どんな内容であっても,他との関わり抜きに語られるものではない。
 第三者や世間にその結果が反映され,具体的に向上や利益があがっているのかと問いかけねばならない。
 これは案外知恵のいることだ。

 そして道筋を間違えてはならないことも大切だ。
 「世間よし」が出発点ではない。
 「世間よし」は目的であって,自分と周囲の行動によって,その世間がほんの少しだけクリアになっていく。その視点を絶えず持ち続けることだ。