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集中力と脅え

2012年06月05日 | 読書
 人間は絶対的に平和な環境で暮らすことが可能になったからこそ,生物として初めて集中力の使い方を覚えたのかもしれないね。
 中村うさぎ『オトナのための脳科学』(『波』5月号・池谷裕二との対談より)

 池谷は「動物には集中力は必要ありません。というよりも,集中力があってはまずい」と語る。
 それは目の前の食べ物に集中していたら,逆に自分が食べられてしまう危険性を大きくするところから来ているという。

 しかし,人間みたいに一つのことに集中している動物は他にはない,と言われても実はびんとこないところがある。
 集中力が続かないひけ目か。

 心理的なことを考えていれば,その理由は何かに脅えているから…ということになる。

 自分のことはさておき,そういう子どもも現にいるわけで,何に脅えているか明確にし,それを取り除けば集中力は発揮できる可能性がある。
 面白い論だ。