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桜と絵本と豆乳と

大伴家持の歌から始めよう

2021年01月01日 | 雑記帳
 大雪の元旦となった。何年振り(もしかしたら何十年ぶり)に『紅白』を途中で切り上げ床についたが、目覚めはいつもと同じ5時前で、読みかけの『国宝(上)』(吉田修一)を読了できた。その小説には「新しき年の初めの初春の今日降る雪のいやしけ吉事」という万葉集の歌が、ある人物の挨拶に使われていた。


 新年に降る雪は縁起がいいとされていたので、こんなに沢山降ったのなら、きっといい年になるだろう…と思いたい。多くの方が頷いてくれるだろう。歌としてはいわば「良年祈願」。しかし、願ってばかりで向こうからやってくるものなどはたかが知れている。必要なのは「計画と作業」(by森博嗣)しかないはずだ。


 ということで、予定通り元旦に「図書館ブログ」を更新してみた。笑う門には福来る」を勝手にもじって変な四字熟語を載せてみたが、新年に免じてご容赦願おう。それにしても「余裕」という意味の「遊び」が世の中全体に少なくなっている気がする。思わず、恒例の今年の一字を「遊」にしてみようかと考える。


 様々な制限があるなかで「遊び」にどう取り組むか。結構、難しい気がするし、「今は自粛、耐える時期」という言い方にはなかなか逆らえない。ふだんから世間の見る目は「遊び半分」という語に象徴されるように、否定モードと言えるかもしれない。ただ「面白がる」という心構えを小さくして、何のための人生ぞ。



 今年から『ほぼ日手帳』復帰である。2008年まで不定期ながらオリジナルの手帳を使ったがどうにも書ききれず、09年からは石原手帳8年誌、2016年からは高橋手帳5年日記と変遷してきた。この5年手帳にどんな面白さを書きつけられるか。とりあえず、かの大伴家持の歌と「雪、降り過ぎ!」と記しておこう。