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正論の前に「おちつけ」

2021年01月31日 | 雑記帳
 先日、職務上のことでこんな言い方をしてしまった。

「気持ちはわかるけど、それは正論ではない。」

 続けて、こんなふうにも喋った。

「それは感情の問題であって、ここは論理的に進めなければいけない。」

 具体的な内容は控えるが、規定のある件について実際のあり方をめぐって話し合った。

 まあ、その問題が生ずるのはひと月先で、もし予想される事態になったら自分は柔軟に対処するであろう。
 しかし、そのことを先取りしつつ、規定を勝手に捻じ曲げてはいけないと考えたからだ。

 この問題は今のところ予想として回避されそうだ。条件が変わってきそうだから。と、少しばらせばコロナ関連だ。


 さて、今この伝わりにくいような事柄を独白めいて記したのは、次の文章に出会ったから。

 「正論は印象に勝てない」

 これはベストセラー『人は見た目が9割』の著者竹内一郎の新刊に添えられたコピーである。


 なるほど。
 「勝ち負け」の基準をどこに置くかという根本的な問題はあるにしろ、正論だけで人を納得させることは出来ないという点はわかる。

 では「印象」とは何か。

 取りあえずは「表情」か。
 そして「語り方」、声色や抑揚や緩急などか。

 そんなことを結構指導してきたつもりだが、さて自分に当てはめるとうまくいってないと、後で思い起こす。
 感情が先走って論理的なことを言おうとしている状況を自嘲してみる。


 書家石川九楊の作


おちつけ」…愛読する『ほぼ日』でグッズが再発売されたので、買うことに決めました。