昨日の夜中、不安を感じて目が覚めて一時間ほど眠れませんでした。将来に対する様々な不安が突然湧いてきたのでした。不安や心配が役にたったためしはないし、ある人の言う通り、行き着けるかどうかもわからない将来を心配して夜もゆっくり眠れないなどというのは愚かなことです。そうわかっていても不安を感じざるを得ないのが人間というものでしょう。
私に限らず現代人は皆なんらかのプレッシャーと将来に対する不安になやまされていると思います。将来ずっと食べていけるのか、家族を養っていけるのか、自問自答したら、自信を持って肯定できる人はいないでしょう。皆なんとかなるだろうと思って毎日送っているわけですが、病気や事故やリストラなどなど、数えきれないほどの不幸な出来事が世の中にはあって、いずれも一回おこるだけで、何とかなるだろうと思っているその不安定な気持ちを一瞬で吹き飛ばしてしまいます。しかし本来、「安定」というのは幻想であって、どこにもないものです。安定な職とか安定な家族とか安定な社会とか、どこにもないのです。万物流転、諸行無常、花に嵐、さよならだけが人生だ、なのでしょう。確実なのは過去とも未来とも繋がらない現在の一瞬だけということに目覚めようというのが、古今東西多くの賢人たちの提言であるように思います。(そもそも過去から未来への時間軸がなければ安定とか不安定とかいった概念そのものが成り立ちませんが)過去に比べて現在、昨日の将来への見通しに比べて今日の見通し、世界をそうした一連の時間軸の中で考えることができるのが人間の特権でしょう。だからこそ不安を感じるわけですが、実は、未来に不安を感じるか、希望を感じるかは、只今のちょっとした心の持ちようとも言えます。
映画、アンネの日記の中で、二年に渡る隠れ家での辛い生活の挙げ句にいよいよ隠れ家がゲシュタポに見つかってアンネフランクの一家が連行されようとするとき、父のオットーが静かに語ります。
We have been living in a fear, but now we can live in a hope.
いい言葉だなと思ってそのシーンといっしょに覚えています。二年間の辛い隠れ家生活に耐えてきたのは、いつか連合軍がユダヤ人を解放していれるという希望ゆえでした。その希望がまさに潰えようとする時になお、希望を捨ててしまうことを拒んだのでした。避けられない困難に見舞われた時に、それをじっと受け止める力をもつ者が本当に強いのでしょう。同じモティーフの映画、Life is beautiful (La Vista e Bella) でも、最後まで困難に自ら負けてしまうことを許さなかった主人公の強さと戦争の無情さを描いています。
希望を無くしたら人は死んでしまいます。不安は希望が実現しない可能性への怖れであり、希望があるからこそ存在するとも言えます。しかし有害なものですから、無いにこしたことはありません。
私に限らず現代人は皆なんらかのプレッシャーと将来に対する不安になやまされていると思います。将来ずっと食べていけるのか、家族を養っていけるのか、自問自答したら、自信を持って肯定できる人はいないでしょう。皆なんとかなるだろうと思って毎日送っているわけですが、病気や事故やリストラなどなど、数えきれないほどの不幸な出来事が世の中にはあって、いずれも一回おこるだけで、何とかなるだろうと思っているその不安定な気持ちを一瞬で吹き飛ばしてしまいます。しかし本来、「安定」というのは幻想であって、どこにもないものです。安定な職とか安定な家族とか安定な社会とか、どこにもないのです。万物流転、諸行無常、花に嵐、さよならだけが人生だ、なのでしょう。確実なのは過去とも未来とも繋がらない現在の一瞬だけということに目覚めようというのが、古今東西多くの賢人たちの提言であるように思います。(そもそも過去から未来への時間軸がなければ安定とか不安定とかいった概念そのものが成り立ちませんが)過去に比べて現在、昨日の将来への見通しに比べて今日の見通し、世界をそうした一連の時間軸の中で考えることができるのが人間の特権でしょう。だからこそ不安を感じるわけですが、実は、未来に不安を感じるか、希望を感じるかは、只今のちょっとした心の持ちようとも言えます。
映画、アンネの日記の中で、二年に渡る隠れ家での辛い生活の挙げ句にいよいよ隠れ家がゲシュタポに見つかってアンネフランクの一家が連行されようとするとき、父のオットーが静かに語ります。
We have been living in a fear, but now we can live in a hope.
いい言葉だなと思ってそのシーンといっしょに覚えています。二年間の辛い隠れ家生活に耐えてきたのは、いつか連合軍がユダヤ人を解放していれるという希望ゆえでした。その希望がまさに潰えようとする時になお、希望を捨ててしまうことを拒んだのでした。避けられない困難に見舞われた時に、それをじっと受け止める力をもつ者が本当に強いのでしょう。同じモティーフの映画、Life is beautiful (La Vista e Bella) でも、最後まで困難に自ら負けてしまうことを許さなかった主人公の強さと戦争の無情さを描いています。
希望を無くしたら人は死んでしまいます。不安は希望が実現しない可能性への怖れであり、希望があるからこそ存在するとも言えます。しかし有害なものですから、無いにこしたことはありません。