遠方に住んでいる友人がテレビ出演した番組のDVDを人づてに貰いました。今年はじめの放映だったようですが、知りませんでした。とある難病を研究している専門家として出ています。前に研究室にお邪魔した時には無かった(と思う)カッコいい大型コンピューターディスプレイの前で、しゃべっている様子を見ていると、まるでその場にいるような気になりました。違うのは、私とは主にバカ話しかしないのに、番組では真面目な話をしていて、妙にハンサムに映っていたことでした。テレビ用にメイクアップとかしてたのでしょうか。今度、本人に聞いてみたいと思います。研究で活躍して、世間にも認められた立派な友人の姿を見て、私も何となく誇らしい気持ちになりました。この病気に関しては、フランシスコリンズがアメリカNIHに新たに作ったNCAT (National center for advancing translational science) に採用されたプロジェクトの一つとして、現在、臨床応用を目指して治療薬の臨床試験が進められようとしています。ただし、一般論として治療薬候補が見つかって、それが実際に臨床応用されるには、通常、何段階もの臨床試験をパスする必要があり、薬になるのは1%未満の確率でふつう10 - 20年の歳月がかかりますから、まだまだわかりません。NCATについては、またそのうち、思うところを書きたいと思います。
さて、先週末の最大のニュースは、小沢氏の裁判で、唯一の直接証拠であった石川議員の供述調書が「信用できない」として証拠採用が却下されたというニュースでしょうか。これで、この裁判、検察の主張する罪状に対する証拠が何もなくなってしまいました。何の犯罪の証拠もないのに裁判が行われていて、何十億円という税金が浪費され、国民の代表たる議員が拘束されされているというバカバカしさには本当に腹が立ちます。しかし、何の証拠もなくなったとは言っても、これで安心はできません。常識で考えれば、裁判は即刻中止して無罪を言い渡し、検察の不正の方を裁くべきところです。しかしそれをしなかったということは、この裁判長もやはり最高裁に操られているということを示しているのではないかと思います。この国は、すっかり常識が通用しない国になってしまいました。常識どころか、法律も通用しないし、政府はウソとその場しのぎのゴマカシしか言わないし、マスコミも捏造偏向報道して恥じません。石川議員の裁判では、何の証拠もないのに、「ミスター推認」と今では呼ばれるようになった登石裁判長が、推認につぐ推認で有罪判決を出し、開いた口を塞がらなくしてくれました。石川議員の裁判でも検察側のかなりの証拠が却下され、無罪は間違いないだろうと思われていたのに、最後の最後で、証拠もなしに推定で有罪判決が出ました。地上げ屋さんのブログによると、最高裁周辺が無罪予定をムリやり変えさせたのだそうです。だからこそ、事情を知る人々にとっては、ただの資金報告書の書き方の問題に過ぎないのに、「秘書と共謀して虚偽記載をした」というデタラメ極まりない罪状で(そもそも罪に問うこと自体がおかしすぎるのですが)有罪判決が出る可能性予想しています。この国の裁判は、証拠がなくても有罪にされてしまう暗黒裁判が延々と行われてきた歴史があります。その司法の腐敗が村木さん事件や今回の陸山会事件で広く知られるようになって来ました。一昔前のように、官僚組織にとって都合の悪い無実の人間を「闇から闇」に葬り去ることをやると、ネットや一般市民に暴かれるという世の中になっていることを連中はどれほどわかっているのでしょうか。こういうことをすればするほど、最高裁も検察も、そして、今だに「説明責任」と、バカの一つ覚えのように繰り返すマスコミ(とくに朝日と読売は手の施しようがないです)と一部の政治家は、己の首を締めているということがわからないのでしょうか。それほどバカになってしまっているのでしょうか。
ただ、一部のマスメディア(今回はサンデー毎日や日刊ゲンダイ)が、この陸山会事件のでっち上げのカラクリを記事にしだしました。、そして、一市民T氏や森ゆう子議員の地道な活動で明らかになってきた最高裁事務総局の謀略を人々は知り始めました。この陰謀はかなりのところまで明らかになってきています。連中も追いつめられてきているのはわかっていると思いますが、毒を喰らわば皿までの心境になってきているのでしょうか。あるいは、いつまでも、ロッキード事件や佐川急便事件をデッチ上げて、気に喰わない政治家を嵌めてはクロのレッテルを貼って、社会的に抹殺するやり方が通用すると思っているのでしょうか。
ところで、週末の日刊ゲンダイの記事、「おいおい大丈夫なのか朝日新聞」は大笑いしました。朝日新聞、小沢裁判の初公判前には「調書の採用がカギ」と題した記事を出版しておきながら、調書不採用が決定した瞬間、「調書以外の証拠がカギ」というタイトルで報じたそうです。ゲンダイのコメント、「少しはまともな新聞なら、『もう、こんな裁判続ける意味ナシ』と公訴棄却を語る見識があっていもいい」には、深く同感。ま、マトモでないクズ新聞の朝日に道理を説いても仕方無いことですが。
この裁判の判決が日本の国家権力がどこまで狂っていて腐っているのかを明らかにすることになると思います。そして、その判決への人々の反応が、日本人の「民度」を明らかにすることにもなるでしょう。多くの人は、この裁判が自分や自分の生活とは関係ない、と思っているかも知れません。毎日の生活や瑣末事に忙殺されて、民主主義のことなど考えているヒマはない、と言う人も多いかも知れません。でも、毎日の生活に追われて社会のことなど考えているヒマもないのは、官僚どもの思う壺です。この国の国家権力とその手先のマスコミは、国民家畜化政策を推進し、自ら思考する習慣を放棄するようしむけてきました。この国は国民がものを考えるヒマもないほど昼間は働いて、ウチに帰ったらプロ野球を見て一杯飲んで終わり、という毎日を送ることを望んできたのです。国民に社会のことなどを考えられては困るのです。そうやって、国民が一生懸命働いて晩は野球を見て一杯飲んで寝る生活を日々日々送っている間に、この国はこっそり国民生活をじりじりとコントロールする制度を導入していって、その結果として、今の窮状があるのではないでしょうか。
この裁判は、国家権力を利用して一人一人の国民を搾取してきた者どもが、その汚らしい本性をさらけ出した醜い事件です。関係ないどころか、この裁判の帰趨が、今後も官僚独裁暗黒国家として国民搾取が続くか、あるいは日本がようやく民主主義社会に向かうかを予言するとも言えます。万が一、有罪判決となるようなら、国民は徹底的にバカにされているということであり、この国の国家権力の腐敗は救いようのないレベルであるということを示すことになります(そうなる可能性が高そうです)。国家権力とマスコミがタッグを組んで、その国民を騙し、都合の悪い人間を抹殺していく、この醜悪さには、嫌悪を感じるばかりです。
最後に、ちょっと長くなりますが、平野貞夫さんのメルマガの中に、検察地検特捜部内部の人のまた聞きという形で興味深い話が紹介されていたので、貼付けておきたいと思います。組織的犯行といえる検察の捜査ですが、組織的と言っても検察も一枚岩ではないということですね。諸悪のもとは赤門クラブということですか。その他にも、なぜ最高裁が小沢氏失脚陰謀に加担するようになったのかを暗示するような話などが紹介されていますので、是非、リンク先から元記事をご覧ください。
特捜部関係者の情報の要点は次のとおり。
(1)東京地検特捜部の小沢関係の捜査には「業務班」と「身柄
班」があった。前田元検事は身柄班なので詳しく知る立場ではな
い。自分の担当した範囲で知りうることを証言したと思う。
(2)業務班は約五〇社のゼネコンについて、小沢氏に裏金を渡
したかどうか、徹底的に捜査した、一〇〇人を超えるゼネコン社
員を絞り上げたようだ。水谷建設を除く全社が小 沢氏への裏金を
否定した。問題の、水谷建設の川村社長については、政治家の名
前を使って会社の金を「女」に使っていたことを業界ではよく知
られていたので、特捜部では水谷建設の小沢氏への裏金を真に受
ける人はいなかった。
(3)ゼネコン約五〇社の捜査メモは、捜査資料としてきちんと
ナンバーを付して整理されている。捜査資料には他の政治家への
裏金提供が結構記載されていた。
(4) この捜査資料を小沢氏の公判に提出することについて、
検察側では最高検を巻き込んで大議論となっていた。現場で苦労
した人は「検察を正常にして国民の信頼を得るべきだ」と主張し、
赤レンガ組(東大卒等のエリートなど)の中には、絶対提出する
べきではないと対立した。結局、資料は指定弁護人に渡してある
として任せればよい、と検察側は判断しないことになった。検事
総長は腹を決めていたようだが・・。
(5)現在、検察内部では大きな議論が出ている。米国の大学に
留学して在米大使館などに勤務し、米国式の秩序維持に拘り、出
世だけしか考えない人たち、現場で苦労して検察を健全にしたい
という人たち、そして赤レンガ組でもそれを理解する人がいる。
小沢氏 をめぐる捜査が検察内部に反省と論争をよんでいるのだ。
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