百醜千拙草

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アイルランドの言葉

2024-12-24 | Weblog
イスラエルのネタニヤフ政権とその支持者の邪悪な悪行三昧は留まることを知らず、 パレスティナ人に対する迫害、殺害、爆撃、違法入植は現在もガザとウエストバンクで進行中です。そして、シオニスト資金とユダヤロビーに言いなりになってきたアメリカが課した厳しい経済制裁による経済的困窮のために軍を維持できなくなったアサド政権はトルコが支援するアルカイダの前に崩壊してしまいました。シリアを空爆しようとしたオバマ政権を耐えぬいたシリアのアサド政権ではありましたが、トランプによる経済制裁によってトドメを刺されたと言えましょう。そして、アサド政権崩壊の直後から、イスラエルはシリアの軍事施設に激しい空爆を開始し、シリア南部地域の侵略を開始し、実効支配地を増やしています。

イランが支援してきたレバノンのヒズボラやイエメンのフーチというパレスティナの大義を掲げる「抵抗の枢軸」を地政的に繋いでいたのがシリアであり、その崩壊はヒズボラとイランの弱体化を意味します。すなわち、イスラエルにとってはその邪悪な野望、大イスラエル計画達成への大きな前進であったということですが、パレスティナ人にとっては大きな痛手でした。

22年前の911の直後に計画されたアメリカによる7つの国の政権転覆計画がWes Clarkの有名なインタビューで明らかにされましたが、そのうち、今回のシリアで6つの国までが実行されました。アメリカの外交政策は、数十年にわたって、シオニスト ユダヤがAIPACなどのユダヤロビー団体、アデルソンのようなユダヤ資本によってコントロールされてきて、Trillionsのドル(数百兆円)が、イラク戦争に始まるイスラエルの戦争アジェンダのために注ぎ込まれました。

この上院議員のBernie Sandersの言葉にあるように、アメリカの政治家はイスラエルに反対するような意思を表明すると、AIPACや億万長者のシオニスト勢力がその財力を動員して、政治生命を奪いに来ます。それが怖くて、アメリカの政治家は意思に反してイスラエルを支持せざるを得ないのです。一般アメリカ人の大多数が反対するガザのジェノサイドでも、バイデン政権が国民の声を聞くことはありません。それどころか、アメリカ議会でのネタニヤフの気狂いじみた演説に満場のStanding ovationを贈るのがアメリカ議員です。民主主義と声高らかに叫ぶアメリカという国で、民意はカネと脅しの前には無力ということです。ま、これは日本の与党政治家も同じことでしょう。国民の大多数が反対する法案でも、スポンサーの要望があれば、いくら国会で理詰めで詰められても、いくら違法であっても何、強行採決で決定され、民意が重視されることはありません。消費税増税や解散を決めた時の野田の顔、変わるたびにレベルが下がっていく自民党総裁が苦し紛れの答弁をする時の顔、それらがこのことを雄弁にものがたっています。山本太郎はかつて国会で与党議員を「保守ではなく保身」と呼びましたが、それは、当の自公議員や多くの野党議員が最もよく自覚していることでしょう。

さて、二十数年前、大イスラエル構想を目指すシオニストの野望実現のために、アメリカが倒すべき国と設定された周辺7カ国、イラク、リビア、レバノン、スダーン、ソマリア、シリア、イランの国々のうち、現在、アメリカが戦争を仕掛けていないのはイランのみとなりました。イスラエルはアメリカをイランとの戦争に引き込もうと強く運動を進めてきています。

しかし、イランはシリアのようにはいきません。中東ではトルコに次ぐ軍事大国であり、ヒズボラ、フーチ、ハマスという「抵抗の枢軸」の人的資源を合わせると、アメリカとNATOが全力投入しないと倒せる相手ではありません。しかもイランはすでにBRICSメンバーの産油国、イランに手を出せば、ロシアも動かざるを得なくなります。

いずれにせよ、イスラエルがイランを倒そうと思えば、アメリカが対イラン戦争に深く介入することが条件で、普通の知能で考えたら、アメリカがイランを攻撃することはあり得ない。しかし、サイコパスのネタニヤフとシオニスト政権の支持者はカルト宗教の狂信ですから、常識は通じません。そして、彼らにコントロールされているアメリカ政治家は金と脅しで簡単に転ぶでしょう。では、シオニストユダヤの資金援助を受けて、イスラエルには優しいが、一方で、反ネオコンで、唯一戦争を始めなかったことを自慢するトランプはどうするでしょう。戦争以外でトランプが取れる手は更なる経済制裁でしょうが、その効果は限定的と思わざるを得ません。

トランプは二度、暗殺されかけました。想像するに、NY Milltary Academy在学時のテストでIQ 73だったとも言われるレベルのトランプの思考と行動は、最新AIでも予測不能であり、かつ、トランプは政治家として今期限り、守るものもない状態です。「扱いづらすぎる」と連中に思われたのではないでしょうか。われわれ、中東平和ひいては世界平和を望むものは、その予測不能さに一縷の望みを託さざるを得ないというのが何とも心許ないわけですが。

イランへの戦争はNATOのウクライナ取り込み計画同様、やがて、ロシアを相手にすることになるでしょう。今度はウクライナのようには終わりません。ロシアとアラブ連合軍がイスラエルに攻め入って中東発の世界大戦となると解釈される聖書の予言を思い出します。トランプがイランへ介入せず、中東和平に向けて動いてくれて、その間にネタニヤフが失脚してくれることを願っています。

現在、世界中で最も嫌われている国がイスラエルだと言って間違いないでしょう。好戦的で毎年のように周辺の国に攻撃を仕掛け、力(しかもアメリカの)に任せて、パレスティナの土地と財産と命を奪い、弱いものイジメを続け、国際法を破り続けるダントツの無法国家で、国際社会から度重なる非難を受け続けても全く無視、ひたすら利己的に振る舞う下品で淺ましい国、そのように思われても仕方がない。彼らシオニストは、ユダヤ人以外をGoy/Goyimと呼び、劣った人種だと考えているようですが、どう見ても「人間として」劣っているのは彼らの方です。ネタニヤフは間違いなく、後世の教科書にヒトラーと並んで、史上最大の人類に対する犯罪者、かつサイコパスとして紹介されることになるでしょう。

さて、世界のイスラエルへのBDS運動は多少の効果をあげているようですが、西側で最も強大な力を持つアメリカやイギリスがイスラエルの国際犯罪を幇助しつづけている中、各国の反ネタニヤフ キャンペーンも広がりつつあります。

先週は、ノルウェーがサッカー ワールドカップでイスラエルとの試合をボイコットすると声明を出しました。とりわけ、アパルタイト政策を身をもって知っている国々が早期からイスラエルのパレスティナへのアパルタイトに反対して声をあげてきました。ヨーロッパではイギリスからの差別に苦しんだアイルランドは、早くから南アフリカがイニシアティブをとったICJへのイスラエルの提訴に賛意を表明してきていました。そのアイルランドで、先日、イスラエルがアイルランドにある大使館を閉鎖しました。対話を拒み、力ずくで自分の意を通そうとするイスラエルは国際社会のメンバーの資格はありません。同様にその共犯であるアメリカやイギリスもボイコットされるべきでしょう。

イスラエル大使館閉鎖をめぐり、イスラエルはアイルランドを、バカの一つ覚えのように「反ユダヤ」であると非難しました。それに関連して、アイルランド大統領のMichael Higginsは会見で次のように述べました

自分の考えと違うからと言って、ネタニヤフ政権が、他の人々に勝手なラベルを張って非難するのは、深刻な問題だと思う。特に、ネタニヤフは数え切れないほど国際法を破ってきて、近隣の独立国の独立性を犯してきた。レバノン、シリア、そして、植民地を作りたいと望んでいるエジプトの3国だ。そんなネタニヤフを非難することが「反ユダヤ」だというのは、全く馬鹿げた捻じ曲げである。

同じくアイルランドの首相であるSimon Harrisも次のように言っています

(イスラエルが大使館を閉鎖したことは)「破壊」の外交だ。彼らの決断は大変、残念なことだと思う。、、、われわれは外交の努力を継続するつもりだが、誰もアイルランドを黙らせることはできない。言論の自由は保障されており、人々は思いを表現することはできるが、事実と異なることを言う権利はない。
中東、ガザで起こっていることは非常に深刻だ。アイルランドの立ち位置は第一日目から明確だ。人質は解放されなければならない。、、、しかし、同時に、無実の子供達が殺され、不具にされ、苦しんでいる。その現実を世界は十分に理解することさえできないのではないかと思う。われわれがガザに入って直接見るまでは、、、

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