百醜千拙草

何とかやっています

フクシマ二号機の温度上昇

2013-01-08 | Weblog
ベネズエラのチャベス大統領の病状が思わしくないという話です。ブッシュ政権時の影響力の強い反米政治家ですから、彼の力が失われた場合に世界的に影響が及ぶだろうと思います。幸い、アメリカは火の車で、外国に出かけて行って戦争やっている体力もなくなってきましたから、チャベス氏の力が衰えたからといってすぐに大事にいたることはないだろうとは思うのですが。キューバのカストロも引退、チャベスも去るとなると、中南米は今後どのように変って行くのでしょうか。

Patti Pageさん、元日に死去とのニュース。85歳。日本では江利チエミさんがカバーした「テネシーワルツ」が有名ですね。当時、江利さんは14歳、30年前に45歳で亡くなっていますから、もし存命ならば75歳、Patti Pageより10年若かったのですね。

それよりも気にかかるのは年末から現在にかけて急上昇している福島第一原発、二号機の温度です。現在、180 C弱と「低温停止状態」とはほど遠い状況になっており、温度は単調増加傾向を示しています。

現在、日本は原発問題を第一に取り組まないといけないはずです。マスコミも新政権も今だに放射能を放出し続けている福島原発を過小視し続けていると思います。そんななかでも東京新聞の社説はもっともです。多分、普通の理性のある国民なら誰でも共感するのではないでしょうか。一部転載します。

原子力の時代を超えて 年のはじめに考える

 
総理、後戻りはいけません。国民の多くは、それを望んでいない。原子力の時代を超えて「持続可能」へ向かう。3・11を真に乗り越えるためにです。
 ドイツの哲学者故マルティン・ハイデッガーは「原子力の時代」に懐疑的でした。… 哲学者は続けます。
 「われわれの故郷は失われ、生存の基盤はその足もとから崩れ去ってしまったのです」と。
 核兵器と原発。核は制御し難いものであることを、福島原発事故に思い知らされました。理不尽な力に故郷を追われ、多くの人々が避難先の仮住まいで、二度目の新年を迎えることになりました。哲学者が遺(のこ)した言葉は、予言のようにフクシマの心に迫ります。
 原子力の時代はヒロシマで始まって、フクシマで終わったはずではなかったか。水素爆発の衝撃は神話のベールを吹き飛ばし、鉄骨やがれきの山と一緒に横たわる、それまで見ないようにしてきたものが露(あらわ)になったはずだった。
 フクシマは教えています。
 人間はいまだ、自然の猛威にあらがう技術を持ちません。これからも持ちうることはないでしょう。雨風に運ばれ、複雑な地形の隅々にまで入り込んでしまった放射能を集めるすべはありません。
 ひとたび事故が起きたとき、電力会社はおろか、政府にも、広範で多様な損害を満足に償うことはできません。補償は莫大(ばくだい)な額になり、安全のための補強にはきりがない。ほかよりずっと安いといわれた原発の発電コストが、本当は極めて高くつくことも、福島の事故が教えてくれました。
 核のごみ、危険な使用済み核燃料の処分場は決まりません。各原発の貯蔵プールからいまにもあふれ出そうとしている。
 その上、原発の敷地内やその周辺からは、大地震を引き起こす恐れのある活断層が、次々に発見されています。日本列島は地震の巣です。原発を安全に運転できる場所など、あるのでしょうか。
 原子力の時代の次に来るもの。それは、命や倫理を大切に、豊かな暮らしと社会を築く、「持続可能の時代」であるべきです。
 発足早々、原発の新・増設に含みを持たす安倍政権には何度も呼びかけたい。時代を前へ進めることが、政治家と政府の使命であり、国民の願いでもあると。


原発推進を明言した安倍内閣、発電コストを下げるために東電は原発再稼働の方向に向かいます。しかし、原発事故後の東電への政府の資金注入は青天井ですから、この政権はおそらくこの件で遠からず運営は行き詰まるのではないでしょうか。
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