血液検査の結果が好転していることを楽観的に期待していた。
肝臓関連のGOTとGTPの上昇が不気味で嫌な感じを受けていたのだが、そちらは全く正常値にもどっていた。
他の数値も基準値を外れているのは赤で示されるのだが、一つを除き総て正常範囲になっていた。
悪い一つが肝心かなめのPSAで、前よりさらに1上がっていた。
そこで、この値はぴょんと上がることはあるのかと医師に聞いてみた。
ぴょんと上がることはあっても、すぐに正常範囲に下がればいいのだけれど、下がらなかったから、やはり生検をする必要があるという。
そうして、いよいよ前立腺触診(直腸診)の運びとなったが、覚悟はしていたので緊張感はない。
下半身をむき出しにしてベッドに寝たあと、横を向いて膝をかかえるようにと言われる。
『失礼します』という礼儀正しい挨拶とともに長い指が入ってくる。
圧迫感のような違和感はあったけれど、感動もなく終わった。
『腫れはありますが、癌のような硬いしこりはありませんでした』とのこと。
若い医師だが神の手かも知れないし、ゴールド・フィンガーと崇められてるかも知れないし。
その後、別の処置室で、看護師から後日やるMRIと生検の説明があった。
【一般的にはPSAが4~10では約20~30%・・の患者さんに前立腺癌が見つかる・・・】とあるが、父兄従兄の計4人がやってるのだから、もう決まりと思うしかない。
生検も、重粒子線治療をやった古い友人から詳しく聞いていたので不安はない。
生検後は【・・自転車・バイクは3~4日間、アルコール・過度の運動は1週間控え・・・1週間は射精、性交を控えて下さい。】とある。
関係する皆さんには、暫時ご迷惑とご不便とをおかけし、不満と淋しさをつのらせるかも知れませんが・・などという気遣いも見栄もおふざけも今さら無用不要。
今は自分のことだけを考える時・・・か。
触診後、歩きにくかったり、世の中が違って見えたりすることもなかった。
全部想定内ではあったけれど、釈然としないし受け入れ難い気分もある。
どうしても好きにはなれない女性が都知事になってしまったりもして、世の中は希望的観測通りにはいかないとつくづく感じるここ二三日。
追記
地知事選での敗戦の弁を語る他の上位二人に潔さがない。力不足を認めるのはいいが、自分に入れた100万人以上の有権者への感謝の言葉がない。当選した人間への祝福の言葉もなく、自分の支持者や投票してくれた人たちとしっかり都政を見守っていくという牽制やプレッシャーを与えることもない。マスコミがその部分を削ってしまい、言い訳めいた部分だけを強調したのだろうか。