宮川町や宮川筋に縁あってなどと書き始めると、色めくムキもあるかもしれないけれど、縁あって数時間を過ごした。
はんなりした縁なんぞではなくて、地べたにしゃがんだり金槌で色々叩いたり不具合の扉をなだめたりすかしたりのメンテナンス仕事。
20分300円、4時間まで1,100円という駐車場に車を入れた。
前はお茶屋さん、といってもカフェではなくて舞妓芸妓の置屋さん。
(お茶屋さんと置屋さんは別のものかもしれないけれど、縁がなくて区別を知らない)
通りに背を向けて仕事をするのだが、ときどき通る彼女らの足音についつい振り向いてしまう。
お座敷に向かう時間ではなくても和服を着て、何かと用があるようだ。
舞妓は地毛で結っている髪型でそれとわかるし、芸妓はお座敷に芸妓用かつらを被るというのをテレビでやっていたので見分けはつく。
画像を撮ってみたい娘もいたけれど、目は遊んでも仕事の手を休めることはしない。
4時間以内で仕上げるつもりだったけれど、何かと手こずって駐車料金は2,200円。
いつものように結果的には何とかうまくいったけれど、もうこれでごちそうさんという気分になった。
舞妓や芸妓とは全く縁はないけれど別世界の雰囲気を少しだけ感じつつ、これが最後の仕事かもしれないと思いながら片付けをしたのでありました。