周りの畑を見ると、マルチングしてタマネギ苗を植えた畝が目立つようになった。
数年前まで、タマネギというのはここらあたりでは作る人がいなかった。
ちょっと離れたどこそこの人が上手にタマネギを作っているという話はあった。
農事の流行りは瞬く間にとはいかず、徐々に徐々に広がっていくようだ。
畑をやるほとんどの人が常に情報交換をしていて、よその作物の出来も見ている。
農業人は頑固な面もあれば謙虚な面もあり、意外に臨機応変だったりする。
私の農事は勧めがあればとびつき、周りを見て真似をする方法。
初心者なので失敗して当たり前なのだから、思いつきで突飛なこともやりたい放題のなんでもあり。
聞くところによれば、タマネギの苗は前もって注文しておくのだそうだ。
注文しないと良いタマネギ苗は買えないのか・・と思ったが、ホームセンターに行ったら売っていたので、私も・・とやってみた。
じつは1ヶ月以上前に櫛状に束ねた苗が別のホームセンターに売っていたのを見つけて買ったのに、どうしようかと迷ったまま放ったらかしにしてしまった。
すっかり忘れていたのを見つけて、マルチもせずに植えたら半分ほどが根付いて、それでも今回の苗より貧弱。
さて、今回は苗を買った次の日に実行の運びとなったが、前日までの雨で土はこなれずにもこもこしてしまい、マルチングに穴も開けにくかった。
それどころか、植えようとしてみると、湿りがありすぎて平らにならない。
整地用ローラーのようなもので踏みしめる必要があり、何かで代用できないか思い巡らした。
出たアイデアは、大きいアルミ製たらいをマルチの上に乗せ、片足入れて体重をかけること。
苗は白い部分を出して植えることに気をつけ、根元を指先で固めて、50余本のタマネギ畝ができた。
別の場所に植えてある1回目のひょろひょろ苗と合わせて約80本、これが雪の下でも生きながらえて、蘇り、根元に玉を作るのか。