『のうじ・はじめ』ではなく、『のう・ことはじめ』と読みたい。
雪消えが遅いなら人為的に消して、例年通りに農事を始めたら良かろうと思うけれど、こちらの人は決してそのようにしない。
雪水が引いて乾かないと種を蒔いても腐るとかなんとか言い、とにかくそこそこ暖かくなってから耕すべしなのだ。
雪解けとともに耕運機をかけると、土がガサガサと言うかゴロゴロと言うか、とにかく細かくこなれないままになる。
極端に雪の少なかった昨年はとうにジャガイモの種芋植え付けをしていたのに、耕せないとなると相当に遅れる状態となる。
ジャガイモは7月には収穫をして、そのあとに秋野菜を作らなくてはならないのでとりあえず芽出しをしておくべし。
というわけで早速種芋を買い、大きいのは半分に切って灰を切り口にまぶし、芽出し床を作った。
一番乾いている畑部分を手鍬で掘り起こし、10センチピッチくらいに種芋を置いた。
去年偶然にもモグラが地表に噴出させる土を集めておいたのを、まぶし掛けて芋を隠し、その上に籾殻を被せた。
これでゴールデン・ウィーク明けてからしばらくして十分に耕運機を掛けた畑に移植したら良い。
籾殻のジャガイモ芽出し畝の向こう、左端の青々とした菜っ葉は昨年作った五月菜を最後まで刈らずにおいて種を取り、その種を昨秋蒔いておいたもの。
マルチはタマネギの苗を植えたもので、苗が生きているが、マルチ畝と五月菜の間はマルチしなかったタマネギ苗で半死半生状態。
右奥の方は雪が解けて溜まった水が引かないで、池状態になっていて非常にまずい。
2枚目の画像は、種が余ったから要るかと言われてもらったものを蒔いておいた三月菜2畝。
昨年末初冬には、両方とも間引き菜をかなり食べた。
味は微妙に違ったから、この分だと来月には同時に立ち上がる蕾菜(董立ち菜)も、それぞれ違う味を楽しめるはず。
はじめから独りで食べられる量ではなくて、最初の茎を摘むと脇芽もどんどんでて、際限ない程にでてくるのだ。
菜っ葉は失敗することがないので、この辺りではどこの家も食べきれない董菜を毎日オヒタシにすることになる。