琵琶湖の湖西は今津に行った帰りに寄り道を楽しんだ。先ずは湖周道路に回って高島市新旭水鳥観察センターに行く。在ることは知っていたのだが入るのは初めて。200円を払って入る。琵琶湖を望む全面がガラス張りで、カウンター式になっていて椅子に座りゆっくり水鳥を観察できるようになっている。望遠鏡を持ってきてくれて操作も説明してくれて、観られる水鳥写真のファイルを置いてくれる。あちらは逆光だから見えにくいとか、今ならこちらに焦点を合わすとよく観えるなどと控えめに教えてくれる。なかなかに居心地がいい。よい職場に勤めているラッキーな人もいるものだ。
色んな種類の鴨たちが浮いているけれど、手前はオオバンが多い。オオバンの額の白いしゃもじ模様は毛なのかと所長らしき職員に聞いてみた。毛ではなく皮膚だと言って剥製を出してきてくれた。剥製のしゃもじは変色してしまっているから白い塗料が塗ってあるのだと言う。タンチョウヅルの頭の赤も毛ではなくて血管が透けて見えている地肌なのだとか。では白い地肌は何なのだ?明確な答えは引き出せなかった。困った来館者だったかも。
オオバングループの沖は首を羽根に仕舞って昼寝中の鴨が多い。カンムリカイツブリの集団だった。こんなに大勢で居るのは初めて観た。というより自覚しての認識は初めて。望遠鏡でみると実にとぼけた首をしている。頭の毛がぴんぴんとはねている今風のヘアスタイルでしかも小顔。潜って魚なんかを獲るやつだから、身体は鴨でも首から上は鴨ではなくて鵜に近い。正面から見ると駝鳥に似ているような・・。
他にもオナガガモ、キンクロハジロ、ホシハジロなどを観てから望遠鏡から目をはずしてぼんやりしていると岸辺や枯れ葦にやってくる鳥がいた。ツグミにジョウビタキ。やつらは望遠鏡を合わすとこちらを見る。窓ガラス越しでもレンズが気になるようだ。オオヨシキリみたいな地味な小鳥も来た。頭の毛が三角に立っている。ゴリラの頭頂みたいだ。もしかしてこれが・・と思い、帰ってから調べて確信した。初めて認識したカシラダカ。オオヨシキリは夏鳥でカシラダカは冬鳥だそうだ。
こう書いていると、タイトルになかなかたどりつけない。水鳥観察センターはカフェにもなっていてコーヒーなんかを注文できる。飲んでいる人もいて良い雰囲気だったが私はたのまなかった。始めから知っていてそのつもりになっていないと出来ない。独りだと控えめな性格と節約習性が度を増す。
そう、ヒシの実だ。観察センターを後にしてから湖周道路を南下すると所々に駐車場があって停まりたくなる。安曇川の扇状地から三角州が発達した所なので河口がたくさん枝分かれしている。その川と川の間にできた水際のブッシュに寄ってみた。ウグイスが鳴いていた。まだ下手な囀り。今年初めて聞いた。初鳴きを聞くというのは個々人の場所場所での偶然のことか・・。キジも鳴いていた。メスが勝手にどこかに行ってしまったから呼んでいるのか・・などと想像したけれど、ネットで少し調べてみると縄張り宣言だという。すると私はヤツの縄張りを侵そうとしたよそ者と見做されたのだろう。岸辺にでたら画像のヒシの実が無数にあった。
乾いてからからのかちかちになっていた。長浜の湖北野鳥センターに展示されていたのを見たことがあっただけなので、おーと驚いた。なるほど、こんな具合に簡単に手に入るならマキビシになるわけだ。これを踏んだらたまらない。ワラジだって突き抜けそうだし、突き抜けないまでも底にくっ付いたら転びそうだ。水位が下がっていて汀が後退していたら踏んでしまうところだった。危ないアブナイ。
ヒシクイというガンの一種を観たいと思いながら、まだ観たことがない。こんな堅い実を食うのかと思って割ってみたが、種はない。これもネットで調べてみると水に浮く実は空っぽなのだという。考えてみれば、そりゃそうだ。浮いてしまっては根付けない。ヒシクイが食うのだって、まだ実が茎から離れていない柔かい実なのだろう。まだまだ、独り遊びでいろいろ楽しんだのだけれど続きは後で書こう。書き出すとメールでもコメントでも何でも長くなるのが私の悪い癖だ。 つづく
私は見たことがないのですが、こんなのがそこらじゅうにいっぱい転がってたら怖いです
地味な地雷って感じですね(^^ゞ
家に持ち帰って、テーブルの上に置いてから
なにやかやとしていたときに、何か手首が痛いなぁ
と思って見てみたら、毛糸のセーターにヒシの実がくっ付いていて、手首をちくちく刺していました。
この尖り方と堅さはすごいです。
凶器です。
刺すには意味があるのでしょうね?
トゲは鋭いけれど細くないから、刺さっても折れて残ることはなさそうです。
ガンガゼのトゲが足に刺さって痛んだことを想いだしました。あれは皮膚の下に残って痛いですよ。
ヒシのトゲの理由は、沈んだ種が多分流されないようにでしょうね。・・かな?
焦らずぼちぼちいきましょう。唐突だけど・・。