和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

とんとこ舞い納め

2024-11-26 | 詩歌
「日本わらべ歌全集23下」(柳原書店)は、「大分のわらべ歌」でした。
まずは、あとがきから引用。

「・・・わらべ歌は、村落の子供たちの間にうたい継がれた歌であり、
  世が世であれば当然次の世代にうたい継ぐべきはずの歌である。
  ・・・・・・・

 録音マイクの前に立って、
 『 私がこの世に生きた証の歌だから、いい音で録音願います 』
  と、深々と頭を下げた素朴な古老。
 『 墓場に持っていくのは勿体ない歌だから 』
  と、前置きしてうたってくれた古老。・・・・・

 いずれも、ここ数年の間に次々とこの世を去ってしまった。

 本書の刊行が、こうした伝承者たちの期待に応え得るものであることを思うと、
 感慨もひとしおであり、同時に柳原書店の『日本わらべ歌全集』出版の企画が、
 この上なくありがたいものに思われるのである。
 柳原書店のスタッフの方々に深甚の敬意と謝意を表して筆を擱くことにしよう。

           昭和61年8月        加藤正人          」


ここには、手まり歌『 緒方のしゃんしゃんの 』から引用。
まずは、その解説から

「 大野郡緒方町には、寿永2年(1183)に緒方惟栄が創祀した
  一宮八幡社・二宮八幡社・三宮八幡社があり、
  緒方三社の名で親しまれている。この手まり歌は、
  旧暦10月14日、15日の三社祭で繰り広げられる御神幸行列の
  はなやかさを、数え歌にしてうたったものである。 」


      緒方のしゃんしゃんの

    緒方のしゃんしゃんの 祭礼に
    一では鉄砲 二では弓
    三ではしゃんしゃん大神輿(おおみこし)
    四では白旗猩々緋(しょうじょうひ)
    五では五人の団扇(うちわ)どり
    六つで六頭(むかしら)舞い立てて
    七つでなんにもお揃いで
    八つで屋敷を舞い立てて
    九つこれまで舞うてきて
    十でとんとこ舞い納め
     トコ イッキトセ
             ( 大野郡千歳村舟木 ) p54

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 船は白金 艪(ろ)は黄金 | トップ | 『 あやとりの記 』 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

詩歌」カテゴリの最新記事