昨日本棚からとりだした
河合隼雄・長田弘『子どもの本の森へ』(岩波書店・1998年)。
そういえば、はじめて読んだ時に
印象に残っている箇所があったのを思い出しました。
それは、はじめの方にありました。
河合】 ・・ぼくは『読みなさい』って言わないんです。
『こんなん読まな損やで、こんなおもしろい本』と言う
ことにしている。
長田】 よくないのは、要約しろっていう読み方。
その考え方が読書をつまらなくしちゃってると思うんですね。
要約なんかしなくていい。それよりその本のどこか、
好きなところを暗誦するほうがずっといいと思うのです。
河合】 ほんとですね。それはいい話ですね。
昔は漢文の素読があった。それを否定したでしょう。
ところが漢文の素読を否定して、
そこから暗誦そのものまで否定したのは間違ってます。
むしろ『二行でもええ。何でもええから、
あなたの好きなところを、音楽をつけてもええし、
気持を込めて暗誦しなさい』と。・・・・・
(以上は、p7~8)
はい。当ブログで引用が多いというのは、
この箇所を読んで以来なのだと思います。
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