和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

Kentucky Fried Poem

2025-02-24 | 詩歌
古本で長田弘詩集『 食卓一期一会  』が200円。
持っているには持っているのですが、いつのまにか、
黄色のシミがひろがり気になっており、買うことに。
こちらの古本はというと、シミもなくきれいでした。

はい。はじめての本のようにして『後記』を読む。
そのはじまりは

「 食卓は、ひとが一期一会を共にする場。
  そういうおもいが、いつもずっと胸にある。
  食卓につくことは、じぶんの人生につくこと。
  ひとがじぶんの日々にもつ人生のテーブルが、食卓だ。
  かんがえてみれば、人生はつまるところ、
  誰と食卓を共にするかということではないだろうか。 」

ああ、こういう詩集だったのか。とあらためて思う。
後記の最後も引用しておくことに。

「 これらの詩を書く機会をつくってくださったおおくの方々に、
  とりわけ『婦人之友』編集部に深く感謝する。
  直接間接にはげましていただいた
  安西均、石垣りん、鶴見俊輔、村本晶子の各氏に、
  手がけていただいた原浩子氏に感謝する。  ( 1987年8月 ) 」


長谷川四郎読本「ぼくのシベリアの伯父さん」(晶文社・1981年)
という古本をひらいた時には、長田弘さんの詩がトップにありました。
最後には、その詩を途中から引用しておきます。


     ・・・・・・
     じゅうぶんに火をとおす。
     カラッと揚げることが
     言葉は肝心なんだ。
     食うべき詩は
     出来あいじゃ食えない。
     言葉はてめえの食い物だもの。
     Kentucky Fried Poem じゃ
     オ歯にあわない。
     ぼくの伯父さん、あなたは
     今日どんな言葉を食べましたか?


私といえば、この長谷川四郎読本の最初の詩を読み、
もう満腹で、いまだ、その先は読んではおりません。
こんな時は、そっと本棚へ『食卓一期一会』の並び。

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