長田弘の詩「風のことば空のことば」(講談社・2020年)が
わたしに、とても楽しいのでした。
その1ページ目は、こうはじまっておりました。
「詩人の長田弘(おさだひろし)さん(1939~2015)は、
2004年12月から、逝去される2015年までの11年間にわたり、
読売新聞『こどもの詩』の選者を務めていました。
選んだ詩に添えた『選評』だけを一冊にまとめ、
『語りかける辞典』という名前の詩集として
いつか出版すること、それが長田さんの願いでした。」
(p3)
はい。この「語りかける辞典」をひらくのは楽しい。
子どもたちにも、わかる詩たちのことが思い描ける。
そんな楽しみ。
そうだと、今日本棚からとりだしたのは、
河合隼雄・長田弘『子どもの本の森へ』(岩波書店・1998年)。
お二人の対談なのですが、はじまりの方で
長田さんが語っておりました。
長田】 子どもの本というのは
『読まなきゃいけない』本というじゃないんですね。
そうじゃなくて『読みたい』とずっと心にのこっている本。
子どものときに読まなかった子どもの本が、
記憶のなかにいっぱいのこってる。だけど、そうやって
記憶のなかにツンドク(積ん読)だけで読まなかった子どもの本
というのを、大人の自分のなかにどれだけ持っているのか・・
・・・・・・
ツンドクというのは、読まないというのともちがうんですね。
何かの拍子に読める、そして夢中になるのがツンドクなんですね。
・・・・(p5)
当時、この本を新刊で買って読んだのでした。
それ以来かな積読へのやましさが消えました。
ネットの安い古本はそれに拍車をかけました。
読んだ本っていったら、いく冊でもないのに。
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