和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

五百年来塵埃にまかせしは。

2017-12-31 | 道しるべ
今年は年末になって
正法眼蔵にめぐり会えた年となりました(笑)。

増谷文雄さんの談話に

「私は仏教ばかりやっていますので、
仏教の立場から申しあげますと、仏教の立場からみても、
やはりだいたい13世紀というのでしょうか。
あの時代が一つの大きな転換期だということが言えると思います。
これは歴史全体を見なくても、仏教だけを見ても、
大きな転換期になるようです。ちょうどいま笠原さんが、
日本の歴史に三つの転換期があるとおっしゃいましたが、
仏教の立場からみても、やはり三つの転換期があるようであります。
まず仏教が入ってまいりましたのが6,7世紀ごろ、
それから約六百年をおきまして、
12,3世紀、これが鎌倉時代の大転換期でございますね。
それから第三には明治維新の前後から現代にいたる時期、
これがまたちょうど六百年です。
仏教のなかだけで考えましても、
六百年の大きな波をなして、
三つの転換期があるのです。
だが、その次に終戦後の二十年というのは、
これは少し早すぎて、別にして
私の考え方のフォルムのなかには入ってまいりません。
ともかく、そういう意味では、
鎌倉時代の仏教というのは、日本人が経験した
仏教的転換の最大のものと、私は考えています。」
(p125・池島信平編「歴史よもやま話」日本篇・上)


そういえば、
良寛の漢詩「永平録を読む」のなかに


・・・・
玉か石か人の問う無く
五百年来塵埃にまかせしは
主としてこれ法を選ぶの眼無きによる
・・・・
一夜燈前涙留まらず
うるおし尽くす永平古佛録。
・・・・・

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