山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

畑熊から大畠山ルート偵察とミスミソウ  平成28年3月5日

2016年03月07日 | 山梨無名山
 ミスミソウで有名な市川三郷町畑熊から四尾連湖の上、蛭ヶ岳の西に位置する畑熊山へのルートがあることを最近知った。先日うーさんが途中まで歩いているが狩猟の人たちが入っていて猟犬が放たれているということで帰って来たそうだ。ハシゴありロープ有りの面白いルートらしいのでミスミソウの観察ついでに途中まで偵察に行ってみることにした。

 畑熊のミスミソウを観察に行ったのはもう8年も前のことで、案内されて付いていっただけなのでその場所もあまりはっきり覚えていない。一番覚えているのはジグザグの細い林道の途中に車を止めようとしたところ、地元の方の軽トラックが下りてきて「そんなところに車を止めるな」と怒られたことだ。確か入口のところにミスミソウの群生地の看板があって、そこにこの場所のミスミソウの歴史のようなものが書かれていたように思う。県道沿いに車を止めてジグザグの林道を歩いて行くがその林道沿いには看板は見当たらない。しばらく登って行くと人家が数軒あり、その先で林道には鎖がかかっていて車が入れないようになっていた。群生地は通り過ぎてしまったようだが、そのまま林道を進んで詰めまで行き、その先に山腹を巻くように付いている山道に入る。GPSが指し示す大畠山の登山道とはルートが違うが、すぐ上の尾根が登山道のはずなのでここからも行けるはずだ。


    林道を進むと民家が数軒立っていた。


    その先で林道には鎖が張られていて車は入れない。


    林道の詰め。ここから山腹を巻くように道が付いている。


    間もなく道は左右に分かれ、左は谷を通るルートになっているらしい。右を登る。


    どんぐりが芽を出していた。


    芽吹いたフデリンドウ。


    尾根に登り着くと正規の道と合流した。

 登った山道は途中から不明瞭になったが、尾根に登り上げるとそこには正規のルートがあった。帰りはこちらの道を歩くことにする。ここから先は荒れてはいるが明瞭な道が付いていた。


    無線用のポールが何本も立ち、下にはアンテナが散乱していた。


    山道を彩っていたアブラチャンの花。


    立ちはだかるように見える760m平坦地のピーク。この日はあそこまで。


    760m平坦地ピークの登りは左に山腹を巻いて緩い左斜面を登る。途中の崩落地に取り付けられたロープ。


    ペンキで文字の書かれた木が何本もある。「公社・・・?」読めない。


    760m平坦地のピーク。ここで県道から大畠山へのルートの中間点くらい。大畠山が1,100m少々なので、あと350mほどだ。


    林の中で展望が悪いが、隣の尾根越しに甲府盆地が見える。

 標高差で450mほど、1時間半ほど登った標高760mのところで休憩し、ここで折り返す。下見だけなのでザックは持たず、カメラ用のバッグにペットボトルの水1本とお菓子を少々しか持ってきていない。あまり歩く人のいない藪道かと思っていたが、以外にもまともな道であることがわかった。
 正規の道を下山すると、抜け出たのは林道にかけられた橋のところだった。途中から沢に合流しているらしい。そこから少し下ったところにうーさんから聞いていたハシゴがあった。このハシゴを使って尾根道に取り付けばもう少し楽に行けるようだ。


    枯れた沢を下って林道にかかる橋の下に出た。


    そこから少し下ったところにハシゴがあり、ここから取り付くと楽に行けるようだ。

 さて、通り過ぎてしまったミスミソウの群生地はどこなのだろうか?民家のところまで下りるとおじいさんが畑の見回りをしており、場所を聞くと快く教えてくれた。私が山に入って行く姿を見ていたそうで、どっちに行ったか心配されていたそうだ。教えていただいたルートに沿って斜面を下って行くと、間もなくミスミソウが姿を現した。


    急斜面を下る。


    間もなくミスミソウがお目見え。


    群落を造っているわけでは無いが、林の中にパラパラと咲いている。


    畑熊のミスミソウ。


    同上。


    写真を撮るために斜面が削れてしまっている場所があるのはいただけない。望遠レンズを使って欲しい。

 群落を外れた別の場所でスミレの葉が出ていたので観察していたところ、その近くにミスミソウが咲いていた。こちらはまだ葉が青々としていて新鮮な株だった。花がゴージャスに見えるのだが、良く見てみれば八重咲き、花弁が16枚付いている。


    スミレの葉を観察していたら、近くに白い花が咲いていた。ミスミソウ。通常は花弁が8枚か12枚だが・・・


    こちらは八重咲き。数えてみると16枚ある。


    葉が青々としていて新鮮な株。数は3~4株ほど。

 平成20年3月に訪れた時の画像を見直してみると、その時の写真の中にも八重咲きのミスミソウが写っていた。撮影したのはあの群生地の中だが、その頃は今よりももう少し数が多くて林の中がもっとじめじめしていて湿度が高かったように思う。下草が減って山肌が乾燥してきているように見えなくもない。踏み跡もあちらこちらに付いていて、この場所は今後大丈夫なのかと少しばかり心配にならなくも無い。


    平成20年3月に撮影した八重咲きのミスミソウ。このころは山肌が湿っていたように思う。

 同じような環境の場所はこの山域には他にもたくさんあるので。おそらくは他の自生地も存在しているのではないかと思う。この山域も歩いて見たいとは思うのだが、その前に他の山でやるべきことが山積みされている。

コメント (6)
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彩雲富士 朝霧高原  平成28年3月5日

2016年03月07日 | 番外編
 本栖湖の富士山ライブカメラでは霧が出ていて何も見えていない。しかし河口湖のライブカメラでは雲に巻かれながらも富士山が見えている。まだダイヤモンドの時間には2時間あるのでひょっとしたら撮影できるのでは?明日は雲画像から見てほぼ絶望的で、しかも町内会の河川敷清掃という行事が入っているので朝の撮影は困難である。おそらく朝霧高原ふもとっぱら付近で剣ヶ峰で割れるダイヤモンド富士を撮影できるのはこの日が最後になるだろう。ダメもとで出かけてみると、案の定精進湖から見上げる富士山には大きな雲がかかっている。これは絶望的だろう。朝霧高原道の駅まで行って空を見上げていたがダイヤの撮影は無理だろう。しかし少しずつ霧と雲が晴れ始め、笠雲を被った富士山が現れ始めた。予定した場所に移動するが、剣ヶ峰から太陽が現われる位置では太陽が右に寄り過ぎるため、場所を左に150mほど移動して富士山中央に近い位置から太陽が昇る位置で三脚を構える。大きな笠雲を被った富士山の上に大きな雲が出ているが少しずつ小さくなっている。そしてなんとなくその雲が黄金色っぽく輝いている。


    笠雲を被った富士山と雲。これではダイヤモンド富士は困難。朝霧高原らしく、木を入れたポジションでカメラを構える。


    次々に形を変えて行く山頂の雲。雲の辺縁が黄金色~虹色に輝いている。ダイヤは無理でも何か起こりそうな予感。


    富士山頂の笠雲の上に太陽が現れた。


    雲に隠れた太陽の周辺の雲が彩雲になっている。


    燃える彩雲富士


    彩雲の中に太陽が姿を現す。


    やがて太陽は雲から抜け出る。


    今朝はここまで。

 この日はふもとっぱらから西側の撮影地を視察するだけで終わってしまうだろうと思っていたのだが、思いもよらぬ良い景色にめぐり逢うことが出来た。状況が悪くてもやはり現場に足を運んでみないと何が起こるかわからないものだ。

 この後またまた写ば写ばに立ち寄って2時間ほどお邪魔させていただき、10時を過ぎたところで上九の湯にお風呂に入りに行く。そのまま撤退・・・と思ったがまだ時間は早いのでもう1ヶ所花見に立ち寄ってみることにした。
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