身延山に登ったのはちょうど10年前、平成18年3月12日だった。職場の女性4人を連れて未明からダイヤモンド富士を求めて参道を登った。誰も歩いている人は見かけなかったが、展望台に到着するとたくさんのカメラマンが居た。何故?ダイヤモンド富士になる3日間は早朝からロープウェイが運行されていることをこの時に初めて知った。今回はこのロープウェイを使うことを考えてはいたのだが、苦労が無さ過ぎる。景色は苦労して登って眺めたほうが感動が深いし、その感動は写真の中にも現れると考えている。なので、前日身延駅前にあるビジネスホテルに1泊し、未明1時半に起床して2時半から身延山展望台を目指して歩くことにした。
2日前に降った雪で参道の中腹から上は雪が積もっていた。ロープウェイで簡単に登れるだけに、わざわざ歩く物好きは誰も居ないだろうと思っていたのだが、雪の上に単独登山者の足跡が着いていた。消えかかっている足跡なのでおそらくは前日のものだろう。10年前に歩いた時は参道らしい趣のある道だったように記憶しているが、今では道が拡張されてほとんど林道になってしまっている。かつては修行の道だったはずの参道がこのように削られてしまうのは惜しい気がする。
展望台まで標高差であと150mくらいになったところで、後ろにヘッドライトの明かりが見えてきた。おそらくあの明かりは相棒のうーさんだろう。彼もこの日下から歩いて登ると言っていた。5時半、展望台に到着すると、既に三脚が2~3本立てられていて、ロープウェイ利用のお客さんのほうが早く到着したようだ。建物の脇にある階段を振り向くと、sanaeさんご夫妻も来られていた。朝1番の5時のロープウェイに乗ったそうだ。間もなくうーさんが到着した。
参道の途中から見上げる空はほとんどが曇り空だったが、時折空が晴れて星空が見えることもあった。北斗七星とアルクトゥールスが輝いているのが見えた。しかし、展望台に到着してみると富士山はどこへやら??雲に覆われて富士山は全く見えない。しかし6時を過ぎた頃に富士山山頂が姿を現してくれた。このまま6時半まで持ってくれれば・・・雲の巻いた絶景のダイヤモンド富士になるはずだったが・・・。
6時25分、富士山頂が噴火したかのような雲が立ち昇った。
ダイヤまであと2分ほど。しかし右手から真っ黒な雲が忍び寄る。
もうすぐダイヤ、しかしこれでは・・・
残念。ほんの数分の差で雲に巻かれてしまった富士山。
ほんの2~3分の差でダイヤモンド富士は不発に終わってしまった。あの雲が来なければ、頭を雲の上に出した絶景のダイヤモンド富士が拝めたであろうが残念。良い写真と悪い写真は紙一重である。この日は剣ヶ峰から昇る双子のダイヤモンドを撮るはずだったが、山頂に居た人たちと会話するとどうも日の出の位置が合わない。日の出の時間も私の計算と2分ほど狂っている。戻ってから再度カシミール3Dで太陽軌道を見直してみると、GPSに登録してあった位置は3月11日のものであることがわかり、完全に1日日付けを間違えていたことがわかった。だとしても、この日に構えた位置ならば富士山山頂の真ん中か、やや左寄りの好位置から太陽が現れたはずだった。いずれにせよ、本日は不発に終わり残念。sanaeさんご夫妻はロープウェイで下山するとのことで、私とうーさんは反対側の赤沢宿方向に向かい途中から分かれる参道を歩いて下山することにした。こちらの道を歩くのは初めてである。
展望台から見下ろす樹氷と身延の町。曲がりくねった川は富士川。
雪化粧の思親閣参道。
標高1,100mほどの身延山でこのような美しい樹氷の景色が見られる機会はあまり無い。
身延山の樹氷
感井坊。真っ直ぐ行けば赤沢宿、ここを左に曲がって駐車場に戻る。
GPSの地図では点線に書かれていたので、てっきり山道と思っていたのだがあてが外れてこちらの道もほとんどが車が通れる林道だった。中腹から下の林道を短絡する道だけは古くからの参道のようで、やや荒れた道だった。頂上から2時間ほどかかって駐車場に到着した。想定外の林道歩きは結構足に堪えた。
林道脇にはミツマタが多く生えていた。
雪を湛えたミツマタの花
逆光の樹氷
ダイヤモンド富士のほかに身延山の参道歩きを楽しみたかったのだが、この山は林道が切り開かれて昔ながらの参道歩きが楽しめなくなってしまっているようで、ちょっと残念に感じた。
2日前に降った雪で参道の中腹から上は雪が積もっていた。ロープウェイで簡単に登れるだけに、わざわざ歩く物好きは誰も居ないだろうと思っていたのだが、雪の上に単独登山者の足跡が着いていた。消えかかっている足跡なのでおそらくは前日のものだろう。10年前に歩いた時は参道らしい趣のある道だったように記憶しているが、今では道が拡張されてほとんど林道になってしまっている。かつては修行の道だったはずの参道がこのように削られてしまうのは惜しい気がする。
展望台まで標高差であと150mくらいになったところで、後ろにヘッドライトの明かりが見えてきた。おそらくあの明かりは相棒のうーさんだろう。彼もこの日下から歩いて登ると言っていた。5時半、展望台に到着すると、既に三脚が2~3本立てられていて、ロープウェイ利用のお客さんのほうが早く到着したようだ。建物の脇にある階段を振り向くと、sanaeさんご夫妻も来られていた。朝1番の5時のロープウェイに乗ったそうだ。間もなくうーさんが到着した。
参道の途中から見上げる空はほとんどが曇り空だったが、時折空が晴れて星空が見えることもあった。北斗七星とアルクトゥールスが輝いているのが見えた。しかし、展望台に到着してみると富士山はどこへやら??雲に覆われて富士山は全く見えない。しかし6時を過ぎた頃に富士山山頂が姿を現してくれた。このまま6時半まで持ってくれれば・・・雲の巻いた絶景のダイヤモンド富士になるはずだったが・・・。
6時25分、富士山頂が噴火したかのような雲が立ち昇った。
ダイヤまであと2分ほど。しかし右手から真っ黒な雲が忍び寄る。
もうすぐダイヤ、しかしこれでは・・・
残念。ほんの数分の差で雲に巻かれてしまった富士山。
ほんの2~3分の差でダイヤモンド富士は不発に終わってしまった。あの雲が来なければ、頭を雲の上に出した絶景のダイヤモンド富士が拝めたであろうが残念。良い写真と悪い写真は紙一重である。この日は剣ヶ峰から昇る双子のダイヤモンドを撮るはずだったが、山頂に居た人たちと会話するとどうも日の出の位置が合わない。日の出の時間も私の計算と2分ほど狂っている。戻ってから再度カシミール3Dで太陽軌道を見直してみると、GPSに登録してあった位置は3月11日のものであることがわかり、完全に1日日付けを間違えていたことがわかった。だとしても、この日に構えた位置ならば富士山山頂の真ん中か、やや左寄りの好位置から太陽が現れたはずだった。いずれにせよ、本日は不発に終わり残念。sanaeさんご夫妻はロープウェイで下山するとのことで、私とうーさんは反対側の赤沢宿方向に向かい途中から分かれる参道を歩いて下山することにした。こちらの道を歩くのは初めてである。
展望台から見下ろす樹氷と身延の町。曲がりくねった川は富士川。
雪化粧の思親閣参道。
標高1,100mほどの身延山でこのような美しい樹氷の景色が見られる機会はあまり無い。
身延山の樹氷
感井坊。真っ直ぐ行けば赤沢宿、ここを左に曲がって駐車場に戻る。
GPSの地図では点線に書かれていたので、てっきり山道と思っていたのだがあてが外れてこちらの道もほとんどが車が通れる林道だった。中腹から下の林道を短絡する道だけは古くからの参道のようで、やや荒れた道だった。頂上から2時間ほどかかって駐車場に到着した。想定外の林道歩きは結構足に堪えた。
林道脇にはミツマタが多く生えていた。
雪を湛えたミツマタの花
逆光の樹氷
ダイヤモンド富士のほかに身延山の参道歩きを楽しみたかったのだが、この山は林道が切り開かれて昔ながらの参道歩きが楽しめなくなってしまっているようで、ちょっと残念に感じた。