鹿避けの保護柵が設置されてから復活が著しい櫛形山の裸山とアヤメ平だが、平成25年から毎年訪れており今年で4年連続となる。訪れるたびにアヤメが増えていることに驚かされる。
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櫛形山裸山。昨年の秋にボランティアを募り、新たに右側の斜面も保護柵で囲まれた。
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訪れるたびに増殖しているアヤメ。
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昨年の倍以上花を咲かせているのではないだろうか。
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見事な復活を遂げている櫛形山のアヤメ。
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新たに囲まれた保護柵の中で、キンボウゲで吸蜜するコヒョウモンモドキ。周辺にすらりと伸びる葉はアヤメで、数年のうちには花を咲かせるだろう。
コヒョウモンモドキはクガイソウを食草としている蝶で、一時は激減して櫛形山で見かけることはごく稀になってしまっていたが保護柵の効果が現われクガイソウがたくさん咲くようになってから復活を遂げた蝶である。これもまた櫛形山の植生が蘇って来たからこその嬉しい産物である。
裸山のほぼ同じ場所で撮影してきた過去の写真を振り返って見ると植生の再生とアヤメの復活してきた様子が良く分かる。
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平成17年6月18日撮影。 昨年咲いたアヤメの穂は残っているが、この年はほんの数本しか咲かなかった。翌年からはほとんどアヤメの花は咲かなくなった。
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平成25年6月22日撮影。 保護柵が設置されて2年目になると思う。キンポウゲの復活が著しく、山肌の保湿力が回復してきた頃だが、まだアヤメはほとんど見当たらない。
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平成26年7月21日撮影。 驚くほどにテガタチドリが咲いていた。アヤメも散見されるようになってきた。
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平成27年7月12日撮影。 テガタチドリがさらに増え、アヤメも目立って増えてきた。元気なアヤメの葉がたくさん出ている。
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平成28年7月3日撮影。 今回見てきた裸山。テガタチドリが減ったのはちょっと残念にも思うが、代わりにアヤメの復活は著しい。
このように年数を追っての植生の変化を見る限りでは、まずはキンポウゲが増殖して山肌の保湿力が回復した後、残っていたラン科植物の根、特にテガタチドリが復活し、その後にアヤメが復活してくるという変化を辿るようだ。アヤメは思っていた以上に根が強いように思う。これは先に保護柵が設置された裸山の変化であるが、アヤメ平もおそらくは同じような経過をたどってアヤメが復活して来るだろうと予想している。キンポウゲに加えて現在テガタチドリやキソチドリなどが再生している段階であるが、それに混じって元気なアヤメの葉が伸びてきている。櫛形山のアヤメ復活には何十年という歳月がかかるだろうと思っていたのだが、意外とアヤメの増殖力は強そうで、数年のうちにはまた紫色のお花畑が見られるようになるかも知れない。私が登山を始めた頃にはもう櫛形山のアヤメはほとんど見られなくなっていただけに、復活したアヤメお花畑を期待している。
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平成17年6月に撮影したアヤメ平のキバナノアツモリソウ。この翌年は枯れた花を見たが、それを最後にその場所からは消失した。
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同じく平成17年6月に撮影したクモマツマキチョウ。この蝶との出会いこそが私が山に登るきっかけとなったが、乱獲著しくこの年以降は見かけていない。復活してくれることを願う。
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櫛形山裸山。昨年の秋にボランティアを募り、新たに右側の斜面も保護柵で囲まれた。
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訪れるたびに増殖しているアヤメ。
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昨年の倍以上花を咲かせているのではないだろうか。
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見事な復活を遂げている櫛形山のアヤメ。
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新たに囲まれた保護柵の中で、キンボウゲで吸蜜するコヒョウモンモドキ。周辺にすらりと伸びる葉はアヤメで、数年のうちには花を咲かせるだろう。
コヒョウモンモドキはクガイソウを食草としている蝶で、一時は激減して櫛形山で見かけることはごく稀になってしまっていたが保護柵の効果が現われクガイソウがたくさん咲くようになってから復活を遂げた蝶である。これもまた櫛形山の植生が蘇って来たからこその嬉しい産物である。
裸山のほぼ同じ場所で撮影してきた過去の写真を振り返って見ると植生の再生とアヤメの復活してきた様子が良く分かる。
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平成17年6月18日撮影。 昨年咲いたアヤメの穂は残っているが、この年はほんの数本しか咲かなかった。翌年からはほとんどアヤメの花は咲かなくなった。
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平成25年6月22日撮影。 保護柵が設置されて2年目になると思う。キンポウゲの復活が著しく、山肌の保湿力が回復してきた頃だが、まだアヤメはほとんど見当たらない。
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平成26年7月21日撮影。 驚くほどにテガタチドリが咲いていた。アヤメも散見されるようになってきた。
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平成27年7月12日撮影。 テガタチドリがさらに増え、アヤメも目立って増えてきた。元気なアヤメの葉がたくさん出ている。
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平成28年7月3日撮影。 今回見てきた裸山。テガタチドリが減ったのはちょっと残念にも思うが、代わりにアヤメの復活は著しい。
このように年数を追っての植生の変化を見る限りでは、まずはキンポウゲが増殖して山肌の保湿力が回復した後、残っていたラン科植物の根、特にテガタチドリが復活し、その後にアヤメが復活してくるという変化を辿るようだ。アヤメは思っていた以上に根が強いように思う。これは先に保護柵が設置された裸山の変化であるが、アヤメ平もおそらくは同じような経過をたどってアヤメが復活して来るだろうと予想している。キンポウゲに加えて現在テガタチドリやキソチドリなどが再生している段階であるが、それに混じって元気なアヤメの葉が伸びてきている。櫛形山のアヤメ復活には何十年という歳月がかかるだろうと思っていたのだが、意外とアヤメの増殖力は強そうで、数年のうちにはまた紫色のお花畑が見られるようになるかも知れない。私が登山を始めた頃にはもう櫛形山のアヤメはほとんど見られなくなっていただけに、復活したアヤメお花畑を期待している。
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平成17年6月に撮影したアヤメ平のキバナノアツモリソウ。この翌年は枯れた花を見たが、それを最後にその場所からは消失した。
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同じく平成17年6月に撮影したクモマツマキチョウ。この蝶との出会いこそが私が山に登るきっかけとなったが、乱獲著しくこの年以降は見かけていない。復活してくれることを願う。