山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

おまけの菜の花台  平成29年3月3日

2017年03月05日 | 星空
 甲府から急いでヤビツ峠まで移動して大山に登ったため、コンビニに立ち寄る時間も無く食料はパン1個とチョコレート1枚しか持っていなかった。大山から午後9時半に下山してきたが、まずは食事、と秦野市街に移動することにした。ヤビツ峠のクネクネ道はドリフトを楽しむ族が多いと聞いていたのだが、途中でパオパオ~とクラクションを鳴らす7~8台の車が列を成してヤビツ峠に登って行くのとすれ違った。しかし、暴走族とはちょっと違うようで、この車の列は意外と礼儀正しく、スピードを出しているわけでもなく道を譲った車に手を挙げて挨拶していた。

 さて、秦野市街に下りる途中に展望台があるのは前回訪れた時に確認してあったが、立ち寄るのは今回が初めてだ。30台ほどの駐車場は7~8割駐車されており、夜景を楽しむ若者が多く訪れていたが、中には星空の撮影を行っている人の姿も見受けられた。ここから見下ろす秦野市の夜景も素晴らしい。


    菜の花台から見下ろす夜景。


    東の空からは木星が昇って来た。その右下に輝くのはおとめ座のスピカ。

 駐車場の奥には展望台があった。ひとまず昇ってみて景色を確認すると、ちょうど月が沈んで行くところだった。オリオン座と冬の大三角形も西の空に傾き始めている。おそらくこの位置ならば富士山も見えるはずだ。カメラを取りに車に戻り、防寒対策も行ってオリオン座が水平線に沈みかける頃まで、1時間ほど粘ってみるつもりで機材を持ち込む。空腹はとりあえずあめ玉で辛抱する。


    菜の花台の展望台に輝くオリオン座と冬の大三角形。


    オリオン座が西の空に傾く。しかし、富士山はいずこへ??

 初めて訪れる場所なので、富士山が写らなかったことからここからは見えないのだろうと思ったが、帰って来てからカシミール3Dで調べてみるとあの白い雲の中に隠れてしまっていたようだ。あと30分も待っていれば富士山に傾いたオリオン座と冬の大三角形が見られたのであろうが、肝心の富士山が見えないのでは絵にならない。あきらめてさっさと撤退することにした。空気が澄んで富士山が見える時に、機会があれば再挑戦だ。    
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丹沢の夕暮れと神奈川の夜景 大山再び  平成28年3月3日

2017年03月05日 | 星空
 当初の予定では週末を利用して3月4日に夕暮れの大山を訪れて山頂で夜10時ごろまで粘るはずだった。しかし、3月5日の朝から止むごと無き行事が入ってしまい、3日の午後から強行して夕暮れの大山を訪れることとなった。大山山頂からダイヤモンド富士を狙うにはこの日のほうが良いのだが、問題なのは仕事を終わらせてから甲府を出発して、最短のヤビツ峠から登って夕方5時20分のダイヤモンド富士に間に合うかどうかということだ。時間的に最も早いのは中央道から圏央道を通って高尾山経由で秦野まで行くルートだろうが、距離が長くなるので藤野で下りて津久井経由で山道をヤビツ峠まで行くルートを使うことにした。12時20分に甲府を出発、午後3時前にヤビツ峠に到着でき、3時20分に登り始める。甲府を出発する頃は空が晴れていたが、大月を過ぎたあたりから雲が増え始め、ヤビツ峠では空は雲に覆われていた。しかしライブカメラを見る限りでは、山中湖、本栖湖とも富士山は見えている。


    途中から見下ろす秦野市の空は雲におおわれている。しかし、登るにつれて次第に青空が広がって来た。


    雪はほとんど解けており、アイゼンは使用せず。


    富士山が見えるところまで登って来た。空は大部分が青空になったが、富士山はあの黒い雲の中。ダイヤまであと40分。


    5時山頂の展望台到着。若者が一人いたが、雲を見てダイヤを待たずして下山していった。その後は私一人だけ。


    雲間から夕陽が漏れる。しかし富士山は・・・間もなくダイヤモンド富士の時間を迎える。


    黒い雲が富士山の山頂を覆ってしまった。漏れ出る夕陽が分かれているところを見ると、もう太陽は山頂にかかっているのだろう。


    わずかに山頂の白山岳が見えている。


    ズームをかけてみると、白山岳の裏側に夕陽が沈む真っ只中。


    残念。もう夕陽は富士山の裏側に沈んでしまった。


    そのわずか10分後、黒い雲が流れ去り、富士山の山頂が姿を現した。

 ほんの10分の差で雲が去らず、大山のダイヤモンド富士は逃してしまった。しかし、あと少し早く天候が回復していたならば、雲の間に挟まれた劇的なダイヤモンド富士を切り抜くことが出来たであろう。またチャレンジしたい。

 しかし、この日はこれだけが目的では無い。大山の山頂は富士山と反対側に素晴らしい夜景が広がると聞いている。ふと反対側を見ると綺麗なアースシャドウが広がっていた。三脚を担いで反対側に移動する。


    灯り始めた町灯りとアースシャドウの空


    山頂のブナ大木。ここに移動した頃にはアースシャドウは消えかけてしまっていた。


    美しい神奈川の町灯り。


    山頂から見下ろす夜景。


    ブナの大木越しに見下ろす町灯り

 富士山側を見ると金星が明るく輝いていた。すっかり雲が晴れて空には星と月が輝いている。再び富士山の展望地に移動する。


    夕暮れの富士山と金星。金星が明る過ぎるのであまり存在感が出ていないが、金星の左上、富士山のほぼ真上に輝いているのが火星。


    月・火星・金星が輝く夕暮れ


    夕暮れの富士山。少し霞が出てきてしまった。


    富士山と金星。月明かりが意外と明るく、雪の登山道がはっきりと映る。

 頭上にはオリオン座と冬の大三角形が高く昇り、そろそろ南中する頃だ。この高度ならば、きっと相模湾の上に輝くあの星が見えるはずだ。再び反対側の夜景が見える場所に移動する。人の声が聞こえると思ったら、山頂直下で夜景をタイムラプス撮影している2人組が熱心に撮影を行っていた。ヘッドライトで邪魔しないように、注意を払いながらカメラをセットする。


    それにしても美しい神奈川の夜景。四方を山に囲まれた甲府盆地の夜景とは全く違う味わいがある。


    中央上に輝くのがおおいぬ座のシリウス。肉眼では低空の霞と町灯りに阻まれて見えなかったが、写真に撮ると写っている。


    相模湾の上に輝くカノープス。霞が無ければ、町灯りに邪魔されても肉眼で確認できたはずだ。カノープスはシリウスに次いで2番目に明るい恒星だ。

 時刻は午後8時を過ぎた。予定では富士山にオリオン座と冬の大三角形が傾く10時ごろまで粘るはずだったが、霞が増えて富士山は明瞭では無くなってきてしまった。本日はここまでで撤退することにする。


    下山途中の展望地から見る月と富士山。霞が増えて富士山は明瞭では無くなってしまっている。

 登りの時には雪が解けてドロドロだった登山道だが、下りでは適度に凍りついてくれてむしろ歩き易くなっていた。明瞭な道なので迷うことは無いが、浮石やスリップに気をつけながらゆっくりと下り、9時半にヤビツ峠駐車場に到着した。

 失敗に終わった大山のダイヤモンド富士は秋か、来年にまたリベンジしたいと思うが、出来れば混雑する秋よりも人の少ないこの季節に狙ってみたい。また、これだけの素晴らしい夜景が見られるのであれば、神奈川県の最高峰蛭ヶ岳の夜景はどんな風に見えるのか、興味が湧いてきた。いつか蛭ヶ岳山頂の山小屋に泊まって景色を楽しんでみたい。もちろん星空も、である。  



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北杜市明野から見る地球照の月  平成29年2月28日

2017年03月05日 | 番外編
 この日は月齢1.5の地球照の月が観察できる日だった。近くには金星が輝き、さらにその上には火星が輝いている賑やかな夕空が楽しめるはずだった。しかし空模様はあいにくの曇り空、しかも甲府盆地から見る南アルプスは雲がかかっていて山頂が見えない。しかし南アルプスに月が沈む時間は日没から1時間ほど時間が過ぎた午後6時40分ごろだ。甲斐駒ケ岳山頂に月が沈む位置をカシミール3Dで計算し、北杜市明野のひまわり畑あたりでカメラを構える。準備が終わった午後6時過ぎ、予告をしておいたるたんさんが合流して2人で月が沈むのを待つ。しかし、この真っ黒な雲の中で甲斐駒ケ岳山頂は姿を現してくれるのか?日没を過ぎて空気が冷え込んでくる時間帯なので、一瞬だけでも山頂が姿を現してくれるのを期待して待つことにする。


    姿を現した月齢1.5の月。しかし甲斐駒ケ岳は完全に雲の中。


    雲間に姿を現した月齢1.5の地球照の月


    一旦雲に隠れた月だが、雲の隙間から再び姿を現す。甲斐駒ケ岳の裾野も見え始めた。


    夕闇の中、さらに輝きを増した地球照の月


    わずかに月が見えるが・・・


    甲斐駒ケ岳の裾野は見えていたが、肝心の時間に山頂は姿を現さず。あと少しだったが及ばず、残念ながら敗退。

 日没を過ぎて冷え込んでくると、低いところには霞が出始めてしまった。明日から3月、春霞が増えて写真撮影は難しい時期に突入してしまう。それでも懲りずにこのようなチャレンジは続けて行きたいと思う。    
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