山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

剣ヶ峰から昇る朝焼けのダイヤモンド富士 七面山  平成29年3月19日

2017年03月19日 | 山梨百名山
 昨年のリベンジにのぞむ先生と行ってきました。春霞に霞んだ富士山、春らしいダイヤモンド富士を撮影してきました。

 七面山で春分の日前後のダイヤモンド富士になる時間は朝の6時ごろである。表参道登り口の羽衣から敬慎院の展望台まで標高差1,200m、私の足だと約4時間少々かかってしまう。逆算すると未明1時ごろから歩き始めないと間に合わないことになる。前日は6時間くらい寝るつもりで夕方5時に睡眠薬2錠を飲んで5時半に眠りについた。いつもならば4時間はぐっすり眠れるはずなのに目が覚めたのは8時半、まだ3時間しか寝ていない。しかし、その後は眠ることが出来ずに時刻は深夜11時を迎え、眠い体を無理矢理たたき起こして自宅を出発する。12時半、羽衣の登山口に到着して準備を始めると、のぞむ先生が車から出てきた。彼は足が速いので私は一足先に出発すると告げて準備するが、レンズの選定やらアイゼンの準備やらで手こずり、出発は1時15分になってしまった。

 15丁目あたりの宿坊までは順調に歩き、休憩しているとのぞむ先生がその脇を通り過ぎていった。声をかけたが気付かなかったようで、超特急のように過ぎ去って行き、展望地に到着して聞いたところ休憩1回で3時間で到着したそうだ。昨年秋に3時間25分で登った時に自分だってやれば出来ると自画自賛したが、全く勝負にならないようなハイピッチで、しかもあの凍り付いた登山道を登って行ったことには驚いた。私は28丁目あたりで軽アイゼンを装着してからはもはや全く足が上がらなくなり毎度のヘロヘロ状態に突入、なんとか4時間10分で登り着いた。

 45丁目のあたりの林の隙間から富士山が見えるようになってきた。春霞の上に頭を出している幻想的な富士山が見える。邪魔する雲は流れていない。今日こそは昨年のリベンジが叶うとこの時に確信した。


    展望台から見る春霞に浮かぶ朝富士。


    下から見上げたら霞んだ富士山になっていただろう。この日は七面山に登って正解だったと思う。


    恒例の釣鐘下のポジションを確保する。


    もうすぐダイヤの時間。朝焼けが美しい。


    剣ヶ峰の内側から太陽が昇り始める。


    剣ヶ峰から昇る朝焼けのダイヤモンド富士。これが今回の狙っていた構図。


    同上


    ひょっとしたら割れるのではないかと期待したが、太陽の位置はわずかに内側だった。


    しかしこれは来年への布石でもある。この位置から来年同じ日にこのダイヤを狙うと、おそらくは・・・。

 春霞の上に出た素晴らしいダイヤモンド富士を見ることが出来た。昨年のリベンジは大成功に終わった。毎年ダイヤを撮りに来ているという方にお会いし(おそらく以前にも会話したことがあるはず)、今回のダイヤは春と秋を含めて実に4年ぶりだそうだ。実に幸運な日にこんな素晴らしいダイヤを拝見出来たということになる。そして、もうひとつ確かめておきたかったのが、あの釣鐘を入れて割れるダイヤモンド富士の撮影が可能かどうかということだった。200㎜のズームだとポジション取りも難しいうえに、釣鐘がフォーカスの外になってしまいボケてしまうことがわかった。今回は150㎜で撮影してみたが、それでも富士山と釣鐘の両方にピントを合わせることは難しいことがわかる。どこまでで妥協するか、さらに来年また太陽が出てくれるかどうか、いろいろと問題があるが、そのような様々な課題があるからこそ写真は面白いのだと思う。

 カメラ2台に三脚2本、レンズ3本をここまで担ぎ上げるとさすがに足と上半身にもこたえる。撮影器具と防寒具以外はほとんど軽食程度しか持って来ないのが私のスタイルだが、のぞむ先生はバーナーやカップラーメンなどいろいろと持って来ており、今回もドリップコーヒーをご馳走になり、眠い体に少しばかり元気が取り戻せた。足に負担をかけないように休憩をとりながらゆっくり下山したが、それでも下山すると既に足は筋肉痛だった。2度の毛無山よりも今回の七面山のほうが疲れたように感じた。
コメント (10)
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