山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

夏の小田貫湿原に咲く花たち  平成29年8月27日

2017年08月28日 | 花・花・花
 早いものでもうすぐ8月も終わりである。1泊山小屋泊りでどこかに行きたかったのだが、8月は天候が不順でとうとう小屋泊まりは出来ずに終わってしまう。

 黒戸尾根以来、なんとなく登山スランプ状態に陥っていて歩きたいと思わなくなってしまっている。天候が不順であることも一因ではあるが、こんな時は何もしないでその気になるまで待つか、あるいは山に行くしかない状態を作り出すのもスランプ脱出の方法である。ということで26日に山小屋が新装オープンする鳳凰山薬師岳小屋に電話をしてみたが、案の定予約でいっぱい、断られてしまう。ならば車中泊、26日、27日とダイヤモンド富士が見られる長者ヶ岳に行ってみようと、26日の夜に田貫湖湖畔の駐車場に行くと、何事か駐車場が閉鎖されている。看板を見ると27日に鮒釣り大会を開催するので駐車場は夕方5時から閉鎖されている。心がくじけたが東側の登山道入り口に移動してそこで車中泊することにした。到着時間が既に夜の10時半で、睡眠薬を飲んだがなかなか寝付けずやっと寝たと思ったら深夜12時に電話が鳴る。自宅からだったが電話をとる前に切れてしまい、また眠れなくなり、ウトウトしたまま起床時間の午前3時になってしまった。ほとんど寝た気がしないうえに眠気がまだMAXだ。空を見上げれば星は何も見えない、ライブカメラをチェックしてもどこからも富士山は見えていない。おそらくこれでは無理、と判断しそのまま寝ることにする。目を覚ませば朝の6時を過ぎていた。もはや登る気はしないので、近くにある小田貫湿原に移動する。やはりそこからも富士山は見えておらずおそらくは登ったとしてもダイヤは不発に終わったであろう。


    湿原周辺の森の中に咲いていたコバノギボウシ。今回はEosM2の11‐22㎜超広角レンズと100㎜マクロレンズのみ持って行く。


    アキノタムラソウ


    サワヒヨドリ


    アサマフウロとガマ


    ここのアサマフウロは色が濃くて鮮やか


    アサマフウロ


    サワシロギク


    ヌマトラノオはもう終わりかけ。


    クサレダマも結実している。


    見たかったのがこれ。


    残念ながらまだ蕾だったサワギキョウ。


    アブラガヤの咲く湿原


    アブラガヤ


    カンガレイの咲く沼地


    カンガレイ。葉のような茎に花が咲く。


    コマツカサススキ

 山から下りてから巡るはずだった湿原だが、山が無くなってしまい物足りなさを感じざるを得ない。しかし、試しておきたかったEosM2の性能は花の撮影には申し分無さそうに見える。

 スランプ状態からの脱出にはならないが、本日は花巡りに数ヶ所訪れてみたいと思う。

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やまなしで過ごす「山の日」シンポジウム  平成29年8月19日

2017年08月28日 | 番外編
 全国的な「山の日」の祝日は8月11日であるが、山梨県では「山の日」のシンポジウム(講演会)が8月19日の午後に県立文学館で開催された。講演は以下の2題。

 1.山に暮らし、山の物語を書く:北杜市在住の作家 樋口明雄さん
 2.山梨から山の魅力を発信!:北杜市在住の登山家・山岳プロガイド 花谷泰広さん

 いずれも県外のご出身の方であるが、山梨の山の魅力にひかれて現在山梨県にお住まいになられて活躍されている方々である。


    あなたは誰? 文学館前に立つオブジェ。


   県立文学館。様々な講演会がここで開催される。


   入り口に立つ看板。

 定員300人で基本的に予約制だったが、当日参加も可能なので開演1時間前に会場に行く。目が悪いので前から5番目くらいの中央の席を陣取って開演を待つ。予定通りに講演が始まり、司会者の女性が進行を務めるが、どこかで聞いたことがある声、どこかで見たことがあるような・・・??

 作家の樋口さんから講演が始まる。樋口さんは山を舞台とするハードボイルド系の作品を得意とするフィクション作家で、数々の名作を執筆されており、大藪春彦賞、日本冒険小説協会大賞など数々の賞を受賞されている。図鑑と専門書以外の本はあまり読まない私はこの方を全く知らなかったが、講演内容から伺うこの方の人柄の暖かさ、犬と動物と山と自然を愛する心、そして作家だけあってその想像力と創造力の豊かさに心を引かれた。


    作家樋口明雄さんの講演。


    数々の本を執筆されている。


    会場でさっそく最新刊の「白い標的」を購入し、サインをいただきました。

 続いて山岳プロガイド花谷泰広さんの講演である。写真展でもお手伝いさせていただいており、個人的にもお付き合いがある花谷さんは多くの人に山の良さを知ってもらい、多くの人に山に親しんで欲しいという一貫した信念がある。今年から甲斐駒ケ岳黒戸尾根にある七丈小屋の管理人も務めているが、その仕事も同じ信念に基づくものである。昨年世界初登頂を成し遂げたロールワリンカンのビデオは何度見ても感動する。その人柄の良さと山に真摯に取り組む姿に引かれて、彼の周りには自然に人が集まって来る。


    登山家・山岳プロガイド花谷泰広さんの講演。


    講演の後の座談会と質疑応答。司会者の美人のフリーアナウンサー、この時点ではまだ正体がわからなかった。

 講演終了後にロビーでサイン会が行われた。樋口さんにサインをいただき、花谷さんは先日七丈小屋に泊まりに行くと言いながら雨で行けなかったので、そのおわびを言いたくてサイン会が終わるまで待って話をしてきた。そして黒戸尾根が植生豊かな素晴らしい山であることを強調してきた。花谷さんから黒戸尾根の標高2,500m付近にある人が近付けない岩場に変わった花が咲いていたというので画像を見せてもらったところ、ユキワリソウだった。岩一面が花で覆い尽されているらしい。尾白川の滝に咲くその花は人の手の届くところでは無くなってしまっているが、人も動物も近付けないその岩壁では元気に生育しているのだろう。人の行けない場所は花谷さんに任せて、私は黒戸尾根の植物を調べていつの日かアルバムにして七丈小屋に届けたいと思っている。まずは体力をつけなければならない。

 話が終わって外に出た時に一緒になったのが司会者の女性の方だった。山に登ってみたいと座談会の時に言っていたので声をかけてみると、名刺をいただくことができた。それを見てようやく誰だかわかった。夕方のローカルニュース、「ニュースの星」のアナウンサーをされていた女性だった。どうりで聞いたことがある声、見たことがあるような顔のわけだ。いつしか我々の山仲間と一緒に登山に行ける日が来れば良いと思う。

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