山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

梅雨の合間にアヤメ鑑賞 櫛形山  令和1年7月12日

2019年07月13日 | 山に咲く花
 いつになったら梅雨が明けるのか?梅雨前線や低気圧の雲がずっと日本列島を覆っておりスッキリ晴れる気配は全く無い。そんな中でも、この日は衛星画像を見ると午後から雲が切れそうな気配がある。午後出発し、櫛形山池の茶屋登山口に到着したのはもう午後2時になってしまう。途中の林道から雲の上にちらりと富士山の頭が覗いていた。ひょっとしたら富士山が見えるかも知れない、そんな期待を抱きつつアヤメが咲く裸山を目指して登り始める。


    新しく設置された保護柵。かつてこの場所は腰から胸あたりまで草が生い茂っていたそうだが今は見る影も無い。どこまで復活してくれるだろうか?


    櫛形山稜線に登り着くと、雲海に浮かぶ富士山が姿を現していた。この季節ほとんど富士山は見えてくれないので、きわめて幸運な日に登って来たことになる。


    クサタチバナが生い茂る斜面に立ち寄る。富士山が見えているがクサタチバナの斜面が暗くて富士山が白飛びしてしまう。


    画像を調整してやっとこの程度。


    ここ5年くらい定点撮影している裸山のアヤメが咲く場所。満開を期待していたがまだ蕾が多く、1週間ほど早かった。


    別の斜面はアヤメが8分咲きといったところだろうか。


    年々数を増やしている裸山のアヤメ。紫色の草地がだいぶ蘇った。


    こちらは囲われて3年目の山頂側斜面。だいぶアヤメが増えてきた。

 あちらこちら撮り歩いてきたこともあるのだが裸山山頂に到着したのは午後4時半になった。時折真っ白な雲が流れてきて視野が遮られるが雲が流れ去ると富士山が見えてくる。アヤメを前景にしてこの季節はあまりお目にかかれない富士山を撮るのだがアヤメ咲く斜面が暗くて富士山がうまく写ってくれない。陽が射してくるのをじっと待って、なんとかアヤメと富士山を撮影する。


    アヤメと霧に霞む富士山


    裸山のアヤメと富士山。陽が差し込むのを待って撮影したが、既に西に陽が傾き木の陰でアヤメに射す光はまだらである。


    アヤメが復活していつかこういう景色が見られるようになるのを期待していたが、ようやくここまで復活してくれた。

 5時10分まで裸山山頂で粘り、アヤメ平に到着したのは5時半になった。もう太陽の位置はだいぶ低く、アヤメ平はもうすぐ陽が陰りそうである。しかし日没は7時ごろなのでまだ1時間は時間の余裕がある。急ぐことなく木道を歩いて花を観察する。


    5時半にアヤメ平到着。


    もう影が長く伸びている。


    キンバイソウが咲き始めていた。


    ここにあった柵は撤去されていた。ハンゴンソウが茂っている。


    アヤメの葉がだいぶ増えてきてはいるがまだテガタチドリがだいぶ目立っている。


    テガタチドリが咲く草地


    テガタチドリ


    接写

 予想ではアヤメ平のアヤメがもっと復活しているだろうと思っていたのだが、意外とテガタチドリや他の植物が頑張っていてまだアヤメの天下とはならないようである。厳しい植物界の生存競争の中にあって、そう簡単にアヤメに陣地を明け渡すわけには行かないようである。


    周辺に生えていた草が刈られて少しスッキリしたホザキツキヌキソウ。数えられる限りでは10本。


    既に結実している。生えてはくれたがまた茎が細くなり葉が小さくなった感がある。

 6時50分までアヤメ平で過ごし、ヘッドライトを点灯して下山を開始する。空には半月を過ぎて少し丸みを帯びた月が輝き出した。その左下には木星が明るく輝いている。どうせ夜道を下山するのだからこの月と木星を楽しみながら下山することにしよう。(夜の部に続く)


    裸山山頂から見る夕暮れの富士山

コメント
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