山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

オオヤマサギソウ保護作戦 御坂山系  令和1年7月8日

2019年07月09日 | 高山に咲く花
 2006年版山梨県レッドデータブックでは絶滅危惧ⅠB類だったオオヤマサギソウはやや大型で目立つ花だけに鹿の食害が著しく減少の一途をたどっており、2018年版ではⅠA類に格上げとなった。かつては黒岳の山頂付近や釈迦ヶ岳で見られたが今では時々葉が見つかるものの花を咲かせている個体に出会うことはほとんど無くなってしまった。ところが今回、数年前に発見して時々見に行っていた場所で7株ほど生えているのが確認され、花芽を付けている株も5株ほど見つかった。放置しておくと食害に遭って咲かない可能性が十分にあり保護柵設置が必用であろうとずっと気になっていた。もうそろそろ花穂を長く伸ばして目立っている頃で最も食害に逢い易い危険な時期である。午後の内科受診を出来るだけ早めに済ませてもらって現地に向かう。


    本日も良い天気とは言い難い。


    長い花穂を伸ばしているオオヤマサギソウ


    だいぶ目立っている。


    根元に近い場所に付く葉は先端部が円くなっているのが特徴。


    千切れている葉があり、おそらくは食害だろう。他の株は危機一髪難を逃れている。


    元気に花穂が育っている。


    あと2週間もすれば咲きそうである。


    持って行った荷物。ポールは180㎝の長さのものを20本。木にくくりつけることを想定してシュロ紐を持って行ったが使わなかった。


    3時間かかって夕方7時に完成。


    決して立派な柵とは言えないが、今シーズンはなんとか持ち堪えてくれるだろう。

 もう何年も見ていない御坂山塊の白緑色のクリオネが舞う花、今年は見られそうである。咲くのが楽しみだ。

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梅雨の八ヶ岳に咲く花たち  令和1年7月7日

2019年07月09日 | 高山に咲く花
 ここ数年の恒例になっている八ヶ岳三ツ頭界隈の花巡りである。権現岳まで行っても良いのだが天候が不順でとてもそこまで登る気にはなれず、少し遅めに出発して三ツ頭あたりまでで折り返すことにする。歩き始めは霧雨だったが途中から雨が降ったり止んだりとなり、カメラはカッパの中に仕舞い込んで胸で抱くようにして登る。それでもレンズが結露してしまい撮影には一苦労である。


    今日も天気が悪い。やがて雨が降ったり止んだりとなる。


    エゾスズランはまだ蕾。固まって生えていたが食害に遭わずに無事に咲いてくれることを祈る。


    紫色のヒメハギ


    オキナグサの葉を確認。春先にも訪れているがこの場所は花はひとつも咲いていなかった。


    花が開いていたササバギンラン。なかなか花を開いてくれない。


    コバノイチヤクソウが群生


    昨年は著しい鹿の食害に遭っていたがなんとか咲いてくれたケブカツルカコソウ。やはり個体数は減ってしまっている。


    キバナノコマノツメ満開


    ムシトリスミレも満開。今年は色が濃くて元気に見える。


    ハクサンチドリ。以前に比べると数はだいぶ減ってしまった。ニョホウチドリはまだ蕾だった。


    ヒメハナワラビ。まだ小さい。


    ヒメムヨウラン満開。数はそこそこにある。


    ハクサンシャクナゲ。少し黄色味がかっていてキバナシャクナゲのように見える。この場所は花付きが良かった。


    距が見えていないのでミヤマチドリか?まだ蕾だった。


    見たかった花、タカネアオチドリ。まだ咲き始めたばかりだが今年は小さいだけでなく数も少ない。


    こちらは唇弁が緑色のタイプ。


    今年は4株咲いてくれたカモメラン。


    しかし草地が退化して乾燥化しつつあり、葉数はかなり減ってしまっている。状態は良く無い。

 例年ならばこの季節にキソチドリやミヤマチドリ、ニョホウチドリなどが咲いているのだが今年は花期が遅れていて見ることが出来なかった。そして一番期待していた琥珀色のランだが葉も含めて一株も発見できず残念だった。本降りの雨にならなかったのが今回は幸いだった。また訪問する機会があるだろう。
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