9月に予定していた北岳は残念ながら天候不良で中止した。確認しておきたかったトラバース道周辺のキタダケトリカブトの屈毛(ホソバトリカブトやキタザワブシがかなり混ざっているらしい)や状態の良いキタダケデンダ、トガクシデンダなどのシダ類をきっちりと撮影しておきたかったのだが不発に終わってしまった。10月に入ってしまったのでそれらの大部分はもう終わってしまっているだろうが常緑性のシダはまだ残っている。もうひとつ、昨年も撮影に出かけたが雲に阻まれて不発に終わってしまった北岳の左上で廻る北天の星空をリベンジしたい。半月近い月が深夜まで空を照らすが星は十分に写るはずである。天気予報も雲画像も5日の夜は良好である。今年2回目の北岳に登る。

朝一番のバスが激混みで1時間立つことになる。既に足が疲れてしまった。空は青空、いざ、北岳へ。

今年は雨が少なく、大樺沢の水量は少な目。

沢の脇にアザミが現れた。さて、このアザミは何?

総苞の棘が短い。これはホウキアザミ。大樺沢の沢沿いで良く見かける。

樹林帯を抜けて草原で現れたアザミ。

総苞の棘が長くて鋭い。茎にはクモ毛が生えている。これは北岳中腹の草地で良く見かけるセンジョウアザミ。

センジョウアザミと北岳

良く分からないのがこのアザミ。センジョウアザミと花の形はそっくりだが葉が幅広い、茎のクモ毛が少ないが無いわけではない。葉の形が違うタイプのセンジョウアザミとしておこう。

もう1種類、総苞片が反り返らないもの。これはアザミでは無くヒゴタイの仲間、ミヤマヒゴタイ。アザミもヒゴタイももう時期を過ぎているのが残念。

ミヤマアキノキリンソウ。これももう終盤である。

種を飛ばした後のミヤマアカバナ。これはこれで面白い。

二又の手前から見上げる北岳。紅葉の盛期までもう少し。

二又から見る右又と北岳

カラフトメンマと北岳

ミヤマメシダと北岳。シダ類の詳細は後日別記する。
私としては良好なピッチで3時間半くらいで二又に到着した。午後1時までに八本歯のコルに到着出来れば・・・と思っていたのだが、左又上部の急登に差しかかったあたりから右足の太腿が痛くなってきた。さらに1つ目のハシゴを登ったところで遂に右足の内転筋が攣ってしまう。決して急いで登ったわけでは無いが朝の立ちっぱなしのバスの疲れか、それとも2日間の出張帰りで寝不足で登って来たための体調不良か、北岳で足が攣ったのは初めてである。ゆっくり休んでハシゴを登って行くと、今度は右手の指が攣ってしまった。八本歯のコルに到着したのは1時半になってしまったが、ここから先が本番のシダ探しである。小屋番の人たちには申し訳ないが4時半に北岳山荘到着を目標にしてその先を進む。

紅葉のナナカマドと鳳凰山

見上げる紅葉の北岳バットレス。この辺りで足が攣り、さらにストックを持つ右手の指が攣った。

八本歯のコルを越えてもうすぐトラバース道の分岐。鳳凰山とポーズを決めた影。日は西に傾きかけている。

八本歯の頭と富士山。秋晴れのこの日は午後になっても富士山が良く見えていた。

トラバース道のハシゴは整備されて綺麗になっていた。

常緑性のアオチャセンシダは元気に茂っていた。

しかし夏緑生のトガクシデンダはもう枯れかけている。

幸いにしてこのキタダケデンダはまだ青々としていた。

夜の星空撮影の場所を考えながら北岳山荘に向かう。
予定通りの午後4時半に北岳山荘に到着した。天候が良く朝のバスの混み具合から本日は満床かと思っていたのだが以外にもまだ少し空床が残っており、一つの布団で寝ることが出来た。夕食は3回に分けて振舞われ2回目の5時50分が私の食事時間だった。夕焼けに染まる北岳を狙って撮影地に向かったが残念ながら雲が湧き上って北岳は姿を消してしまった。

夕陽に染まる北岳は雲が湧き上り不発に終わる。

雲の切れ間から少しだけ見えた夕焼けの雲。夕陽も一瞬だけ見えたが山は見えず。
この日の日没後の狙い物がひとつあった。北極星の下を飛んで行く国際宇宙ステーションである。時間は6時15分ごろから10分間くらい見えるはずである。しかしその時間帯はちょうど夕食の時間と重なってしまう。そこでタイマーリモートコントローラーを仕掛けて6時15分ごろから連続インターバル撮影出来るようにしてカメラをセットし夕食に向かう。あと30分で雲は晴れてくれるだろうか?
夕食をさっさと終えて6時15分に外に出てみると霧が晴れて北岳が見えている。もうセットしてきたカメラがシャッターを切り始めている頃である。撮影地まで行ってみるときっちりとカメラが起動してシャッターを切り続けている。肉眼でもISSが見えるはずなので目を凝らして北岳の空を見上げるが・・・見えない。カメラでは捉えているのだろうか?

北岳の左側、予想していたよりも低い位置にISSが写っていた。

北岳を貫く国際宇宙ステーションISS。計算では北岳の上を越えるはずだったが予想したよりも低い位置を飛んだ。

間ノ岳の上に上弦前の月が現れた。右に輝く明るい星が木星、左上が土星、そして月の後ろにうっすらと天の川が見える。

間ノ岳の上に輝く月と木星

月光に照らされた北岳とその上に輝くカシオペア座

インターバル撮影して比較明合成したのがこの画像。北岳を廻る北天の空。
昨年雲に阻まれて撮影出来なかった北岳を廻る北天の空の撮影にも成功し、手足が攣りながらも登って来た甲斐があった。廻る北天の空の画像はカメラをセットしたまま電池が切れるまで撮りっぱなしで放置し、小屋で寝て翌日の未明にカメラを回収して撮ったものである。途中で強風でカメラの位置が少しズレており、画像は前半と後半の2部に分かれてしまっている。それでも、十分に長時間の撮影が出来た。

廻る北天の空。後半部の画像。

朝一番のバスが激混みで1時間立つことになる。既に足が疲れてしまった。空は青空、いざ、北岳へ。

今年は雨が少なく、大樺沢の水量は少な目。

沢の脇にアザミが現れた。さて、このアザミは何?

総苞の棘が短い。これはホウキアザミ。大樺沢の沢沿いで良く見かける。

樹林帯を抜けて草原で現れたアザミ。

総苞の棘が長くて鋭い。茎にはクモ毛が生えている。これは北岳中腹の草地で良く見かけるセンジョウアザミ。

センジョウアザミと北岳

良く分からないのがこのアザミ。センジョウアザミと花の形はそっくりだが葉が幅広い、茎のクモ毛が少ないが無いわけではない。葉の形が違うタイプのセンジョウアザミとしておこう。

もう1種類、総苞片が反り返らないもの。これはアザミでは無くヒゴタイの仲間、ミヤマヒゴタイ。アザミもヒゴタイももう時期を過ぎているのが残念。

ミヤマアキノキリンソウ。これももう終盤である。

種を飛ばした後のミヤマアカバナ。これはこれで面白い。

二又の手前から見上げる北岳。紅葉の盛期までもう少し。

二又から見る右又と北岳

カラフトメンマと北岳

ミヤマメシダと北岳。シダ類の詳細は後日別記する。
私としては良好なピッチで3時間半くらいで二又に到着した。午後1時までに八本歯のコルに到着出来れば・・・と思っていたのだが、左又上部の急登に差しかかったあたりから右足の太腿が痛くなってきた。さらに1つ目のハシゴを登ったところで遂に右足の内転筋が攣ってしまう。決して急いで登ったわけでは無いが朝の立ちっぱなしのバスの疲れか、それとも2日間の出張帰りで寝不足で登って来たための体調不良か、北岳で足が攣ったのは初めてである。ゆっくり休んでハシゴを登って行くと、今度は右手の指が攣ってしまった。八本歯のコルに到着したのは1時半になってしまったが、ここから先が本番のシダ探しである。小屋番の人たちには申し訳ないが4時半に北岳山荘到着を目標にしてその先を進む。

紅葉のナナカマドと鳳凰山

見上げる紅葉の北岳バットレス。この辺りで足が攣り、さらにストックを持つ右手の指が攣った。

八本歯のコルを越えてもうすぐトラバース道の分岐。鳳凰山とポーズを決めた影。日は西に傾きかけている。

八本歯の頭と富士山。秋晴れのこの日は午後になっても富士山が良く見えていた。

トラバース道のハシゴは整備されて綺麗になっていた。

常緑性のアオチャセンシダは元気に茂っていた。

しかし夏緑生のトガクシデンダはもう枯れかけている。

幸いにしてこのキタダケデンダはまだ青々としていた。

夜の星空撮影の場所を考えながら北岳山荘に向かう。
予定通りの午後4時半に北岳山荘に到着した。天候が良く朝のバスの混み具合から本日は満床かと思っていたのだが以外にもまだ少し空床が残っており、一つの布団で寝ることが出来た。夕食は3回に分けて振舞われ2回目の5時50分が私の食事時間だった。夕焼けに染まる北岳を狙って撮影地に向かったが残念ながら雲が湧き上って北岳は姿を消してしまった。

夕陽に染まる北岳は雲が湧き上り不発に終わる。

雲の切れ間から少しだけ見えた夕焼けの雲。夕陽も一瞬だけ見えたが山は見えず。
この日の日没後の狙い物がひとつあった。北極星の下を飛んで行く国際宇宙ステーションである。時間は6時15分ごろから10分間くらい見えるはずである。しかしその時間帯はちょうど夕食の時間と重なってしまう。そこでタイマーリモートコントローラーを仕掛けて6時15分ごろから連続インターバル撮影出来るようにしてカメラをセットし夕食に向かう。あと30分で雲は晴れてくれるだろうか?
夕食をさっさと終えて6時15分に外に出てみると霧が晴れて北岳が見えている。もうセットしてきたカメラがシャッターを切り始めている頃である。撮影地まで行ってみるときっちりとカメラが起動してシャッターを切り続けている。肉眼でもISSが見えるはずなので目を凝らして北岳の空を見上げるが・・・見えない。カメラでは捉えているのだろうか?

北岳の左側、予想していたよりも低い位置にISSが写っていた。

北岳を貫く国際宇宙ステーションISS。計算では北岳の上を越えるはずだったが予想したよりも低い位置を飛んだ。

間ノ岳の上に上弦前の月が現れた。右に輝く明るい星が木星、左上が土星、そして月の後ろにうっすらと天の川が見える。

間ノ岳の上に輝く月と木星

月光に照らされた北岳とその上に輝くカシオペア座

インターバル撮影して比較明合成したのがこの画像。北岳を廻る北天の空。
昨年雲に阻まれて撮影出来なかった北岳を廻る北天の空の撮影にも成功し、手足が攣りながらも登って来た甲斐があった。廻る北天の空の画像はカメラをセットしたまま電池が切れるまで撮りっぱなしで放置し、小屋で寝て翌日の未明にカメラを回収して撮ったものである。途中で強風でカメラの位置が少しズレており、画像は前半と後半の2部に分かれてしまっている。それでも、十分に長時間の撮影が出来た。

廻る北天の空。後半部の画像。