山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

南部町のシダを再訪する  令和2年1月11日

2020年01月13日 | シダの仲間
 前日も訪れているのだが夕暮れで時間切れになってしまい、十分に見られなかった富士川より東側に生育しているシダを再訪した。リョウメンシダも良いのだが気になっているのがオオカナワラビと思わしきシダである。前日見たものは下向き最下小羽片が小さく普通のオオカナワラビとはちょっと違っている。おそらく周辺には下向き最下小羽片がピンと伸びているものが生育しているはずである。前日とは少しルートを変えて歩いてみることにする。


    お寺の山門。たぶんこのあたりに生育していると思うのだが・・・。


    こんなところに・・・という場所に生えていたオオカナワラビ。やはり下向き最下羽片が張り出していて、これが普通の形だと思う。(➡どうやらハカタシダらしい。)


    大株なのでオオベニシダ、と思ったが・・・。


    羽片の葉柄はあまり長く無い。ベニシダか?


    イノデの仲間だが・・・。


    大きな茶色い鱗片。おそらくイノデ。

 お寺の境内まで行って下りて別のルートを探ってみる。堰堤に突き当たって登れずに戻って別ルートを歩いたり、藪を漕いで普通の道に強引に抜け出たりと、ちょっとした散策のつもりがちょっとばかりハードな散策になってしまった。


    緑色鮮やか、細かく切れ込んだ葉が格好良いリョウメンシダ。


    その名の由来は、軸が丸見えで裏側のように見える表側。


    一方、軸が隠れて表側のように見える裏側。だからリョウメンシダである。


    谷の反対側に大型のシダが見える。


    望遠で見るとリョウメンシダだった。かなり大型化するシダ。


    クラマゴケの仲間だがちょっと感じが違う。


    葉が密接して平らに並んでいる。コンテリクラマゴケと思われる。もちろん初見である。


    町を見下ろすように生えていたホシダ。


    石垣の隙間ではなく地面に生えていたトラノオシダ。


    驚きのハシゴシダも生えていた。


    沢沿いに生えていたジュウモンジシダ


    これも沢沿いに生えていたシダらしからぬシダ。もう少し上から撮りたかったが足場が悪くこれが限界。


    イワガネゼンマイ。葉脈に沿ってソーラスが付着するが分岐後に交わらないのがイワガネゼンマイである。


    結構出会えたオオカナワラビ。光沢のある葉が鮮やかだが全体的な形も格好良い。(➡小羽片の切れ込みが少なくたぶんハカタシダ。)


    下向き最下小羽片がこれだけ発達しているとハカタシダと間違えそうだが、ハカタシダは下向き最下小羽片が刀のように反っている。


    成熟したソーラスはやや大き目。


    静岡に行けば全く珍しくないであろうが、山梨県では県南部以外ではあまり見かけない南方系のシダ、ウラジロ。

 やはり下向き最下小羽片が張り出している普通の形をしたオオカナワラビ(➡おそらくハカタシダ)が生育していた。大きさにはかなりの個体差があるらしい。そしてコンテリクラマゴケという初見のシダと、山梨県では初めて見るウラジロに出会うことが出来た。県南部にはまだまで見たことが無いシダがたくさん眠っている。ヤマヒルが居ない冬の間は時間が許す限り探索に来てみたいと思う。
コメント
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