山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

オオハナワラビとアカハナワラビ、ではフユノハナワラビはいずこに?  令和2年1月

2020年01月21日 | シダの仲間
 昨年12月に見たオオハナワラビをきっかけにハナワラビの仲間を見歩いているが、図鑑やネットを見ても分からないことが多過ぎる。分かっているのは山梨県で冬期に普通に見られるハナワラビの仲間はフユノハナワラビ、オオハナワラビ、アカハナワラビの3種類があるということで、いずれも絶滅危惧種には入っていない。この3種類の中でオオハナワラビとアカハナワラビはある程度区別が出来るようになってきた。


    武田神社近くの里山で見たハナワラビの仲間。


    葉はやや厚めで辺縁の鋸歯が明瞭である。


    拡大したもの。鋸歯の先端が棘状に尖っている。葉の辺縁は若干赤く染まっているものがある。


    関原峠の入り口付近で見たもの。


    これも葉の辺縁の鋸歯が明瞭。葉の辺縁だけ少し赤っぽく色付いている。


    拡大したもの。鋸歯縁は針のように尖っておりこれもオオハナワラビ。


    関原峠の入り口からあまり遠く無い、市川大門町碑林公園付近で見たもの。


    これも葉の辺縁の鋸歯が明瞭で尖っており、おそらくはオオハナワラビ。


    昇仙峡で見たものは葉が赤く色付いていてこれはアカハナワラビと分かる。


    拡大してみると、葉の辺縁の鋸歯は明瞭だがオオハナワラビのように尖ってはいない。葉の質もやや薄くて柔らか目である。


    要害山で見たもの。


    これも葉の辺縁の鋸歯が明瞭で尖っている。当初はアカハナワラビと思ったがどうやらオオハナワラビのようだ。


    しかし、沢沿いで見たものは葉が色付いているうえに鋸歯は尖っておらず、こちらはアカハナワラビと思われる。


    竹宇駒ケ岳神社で見たもの。葉が半分色付いている。辺縁に鋸歯があるが棘状に尖ってはいない。アカハナワラビと思われる。


    南部町福士川で見たもの。辺縁の鋸歯は棘状に尖っている。おそらくオオハナワラビ。


    高尾山で見たもの。葉の辺縁が赤っぽく色付いており鋸歯が明瞭。おそらくオオハナワラビ。


    静岡県焼津市の高草山で見たもの。葉は分かりずらいが拡大して見てみると鋸歯が明瞭に見える。おそらくオオハナワラビ。

 このように今まで見てきたハナワラビの仲間を見直してみると、フユノハナワラビと思っていた多くのハナワラビの仲間がオオハナワラビであろうということが分かってきた。アカハナワラビは葉が赤いからアカハナワラビと思っていたがそうではなくて冬の間だけ赤く色付くものがあるらしく、春になると緑色に戻るらしい。ではフユノハナワラビはどうなっているのか?葉に鋸歯があるものの浅く、葉の先端部は円くなるらしい。今回の判別が間違っていなければまだ見たことが無いということになる。ではフユノハナワラビはいずこに?おそらく混在しているのだと思うのだがまだ探索は始まったばかりだ。そのうち典型的なものを目にする日が来ると思う。
コメント
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