山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

カワヂシャ (オオバコ科)

2021年10月17日 | その他の絶滅危惧種
 田の畦や川辺、溝のふちなど水湿に生育する2 年草である。茎や葉は無毛で柔らかく、直立または斜上して、高さは10-100cmになる。葉は対生し、長さ4 ~ 8㎝、幅0.8 ~ 2.5㎝の披針形~長楕円状披針形でやや尖った鋸歯があり、基部は茎を抱く。葉腋から長さ5~ 15㎝の細い総状花序を出し、径 3 ~ 4㎜の小さな花を多数つける。花冠は白色で淡紅紫色の条があり、4 裂して皿状に開く。花期は5-6月。和名カワヂシャ(川萵苣)は、「川べりに生えるチシャ(レタス)」の意味である。帰化種(特定外来種)のオオカワヂシャに取って代わられつつあり、カワヂシャはあまり見られなくなっている。


    カワヂシャ 令和3年5月 河口湖で撮影


    同上


    小さな白い花を多数咲かせる。


    カワヂシャの花。白色の花冠に淡紅紫色の筋が入る。


    葉には明瞭な鋸歯がある。


    こちらはオオカワヂシャ。全体的に大き目。


    花冠は淡紫色で濃紫色の脈がある。葉の鋸歯はあまり目立たないか、無い。

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タカアザミ (キク科)

2021年10月17日 | キク科
 本州以北から北海道に分布し、やや湿った原野を好んで生育する2 年草である。茎は直立し、上部で分枝する。草丈は1~2m。根生葉は花時には枯死する。茎葉は互生し、葉身は長さ15 ~ 25㎝の長楕円形、羽状に深裂する。花は淡紅紫色、茎の上部に長い柄をつけて垂れ下がってつく。結実して綿毛を飛ばす頃には上を向くようになる。総苞外片は短く反曲する。花期は 7 ~ 9 月。山梨県では主に東部富士五湖地方に生育しており、個体数はあまり多く無い。

 2018年山梨県カテゴリー:絶滅危惧Ⅱ類(VU) 2017年環境省カテゴリー:なし


    タカアザミ 令和3年8月 忍野村で撮影


    やや湿った草地を好んで生育している。


    背丈が高い。


    花は下向きに垂れ下がって咲く。


    下向きに咲くタカアザミの花


    結実して綿毛になった頃には花は上を向くようになる。

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オナモミ (キク科)

2021年10月17日 | キク科
 平地の道端や休耕地に生育する1 年草である。アジア大陸原産で、日本にはかなり古くに侵入した史前帰化植物と考えられている。茎は高さ20 ~ 100㎝で短毛がある。葉は卵状三角形で 3 ~ 5 に浅裂し、両面に剛毛あってざらつく。花期は 8 ~ 10 月。雌雄異花で、雄花は球状で枝の先の方につき、白みをおびたふさふさを束ねたような感じである。雌花は下部にあって、2本の突起がある緑色の壺状の総苞に囲まれて、先端にわずかに顔を出す。花が終わると、かたまってハリセンボン様の楕円形の実(果苞)をつけるが、先端部には特に太い棘が2本ある。この2本の棘の間に雌花があったものである。果苞の中には、種子が2個入っている。新しく入ってきた外来種のオオオナモミと混同されていることが多く、オナモミは個体数が少ない。

 2018年山梨県カテゴリー:絶滅危惧Ⅱ類(VU) 2017:環境省カテゴリー:絶滅危惧Ⅱ類(VU)


    オナモミ 令和3年8月 山中湖で撮影


    オナモミの花


    上部にあるのが雄花、下部が雌花だが、突起のあるイガグリ状の部分は総苞である。雌花本体は見えていない。


    結実した花。


    先端部の太い棘のところに雌花があったはずである。

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