山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

南部町の渓谷から峠付近を探索 令和3年5月2日

2021年05月04日 | 山に咲く花
 南部町にある峠の周辺に変わったスゲが生育しているらしい。生育場所は限局的で見つからない可能性が高いのだが、その前にそれを見ても見分けるだけの技量があるかどうかのほうが問題かも知れない。今年は見つからないのは止むを得ないと思っているのだが、下見だけでもしておいてどのようなものが生えているのか見ておくのは必要である。早めに甲府を出発したつもりだったが途中で強烈な睡魔に襲われて道路脇の空きスペースで仮眠をとったため、現地に到着したのは10時になってしまった。


    見たかった花のひとつがこのコミヤマスミレ。


    葉に白い斑が入っている。


    もうひとつ見ておきたたっかのはランヨウアオイ


    カンアオイに比べると入り口が広くて中は見やすい。


    雌しべ先端部は2つに割れている。雌しべは曲がらずに真直ぐに伸びるようである。


    林道脇に生えていたヒメカンスゲと思わしきスゲだが・・・


    雄小穂


    雌小穂。鱗片が果胞に比べて少し短く、芒と呼ばれる先端部の突起が短い。さて、これはヒメカンスゲなのか?


    林道脇に生えていたイノデの仲間。


    鱗片を見てみると先細りで辺縁に小さな突起がたくさん出ている。これはイノデモドキだろう。


    先日見たチャボイノデに似ているが、このイノデモドキのソーラスはやや中央寄りに付く。

 峠に登る登山口駐車場に移動する。車は4台ほど停まっていた。駐車場周辺を見回してみるとスルガテンナンショウが生えていた。


    スルガテンナンショウ。仏炎苞の中に見える付属体が鈎型をしている。


    登山道脇で見たイノデの仲間。


    鱗片は幅が広く、辺縁に突起は無い。これは普通のイノデだろう。


    こちらには葉に斑の入っていないコミヤマスミレが咲いていた。


    ランヨウアオイの葉はたくさん見かける。


    おそらくヤマジオウの葉。花の咲く時期に是非再訪してみたい。


    付属体が棒状のテンナンショウ属。いわゆるマムシグサ(おそらく斑入りのホソバテンナンショウ)。


    峠のお地蔵さん


    峠の周辺に生えていたスゲも林道で見たものと同じものだった。


    ワンサカと生えている。これが珍しいスゲとは到底思えない。


    鱗片の茶色が濃いが林道で見たものと同じであろう。おそらくこのスゲはミヤマカンスゲと思われる。


    こちらがカンスゲ。雌鱗片の形が全く違う。

 探していたのはハシナガカンスゲという珍しいスゲであるが、峠周辺で見たものはミヤマカンスゲと思わしきスゲばかりで、周辺も散策してみたがこれしか見つからなかった。これが本当にミヤマカンスゲなのかどうかも疑わしいが、ハシナガカンスゲでは無いことは間違いないと思う。もう少し別の場所のスゲを見てスキルを上げてからでないと、珍しいスゲを見るには時期尚早であろうと考えている。

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