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山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

月齢28.1の細月と富士山 富士川町林道  平成31年2月3日

2019年02月03日 | 月富士
 前日は竜ヶ岳林道から狙った月齢27の細月と富士山だったが現地にたどり着く前に月が昇ってしまい撮影に失敗してしまった。しかし、今回狙っていた本命の細月はこの日の月齢28.1の細月である。竜ヶ岳でも富士山山頂にこの月が昇って来るのだが日の出10数分前では夜明けの明かりに負けてしまいまず見えないであろう。距離を離して富士川町林道のさらに上にある伐採地まで行ってこの月を狙う。心配していたのは林道の雪で、もし車が入れなければその時点で諦めるしか無い。しかしこの林道は冬季でも作業が行われているようで除雪されていた。月が富士山山頂に現れるのは6時、3時半に起床して4時に出発するがこれでも時間的にはギリギリである。


    富士川町林道から見る金星と木星輝く星空。うっすらとだが天の川が見える。あまり時間的余裕はないがこの星空を見たら撮らずにはいられない。


    現地に到着した頃には空が明るみ始めていた。天の川はもう写らない。

 5時40分に現地到着し、急いでカメラをセットする。広角レンズを装着した1台は簡単にセットできるので、もしものことを考えてセットしてすぐにインターバル撮影を開始する。次にセットする570㎜望遠レンズは暗い中で焦点を合わせるのが難しいだけでなくブレを防ぐために2本の三脚で固定するためにかなりの時間がかかる。ようやくセット出来た直後に月が姿を現した。もう1台200㎜望遠を使う予定だったが間に合わず、2台でこの月を追いかける。肉眼でもこの細月ははっきりと見えるが570㎜望遠レンズでファインダー越しに見るこの月は神秘的な輝きを放っていた。


    月が昇ってきたがこの露出ではあまり見えない。


    露出を変えて撮影すると写ってはくれるがあまり迫力は無い。この細月は広角レンズで狙うのには向かない。


    570㎜望遠レンズで捉えた細月。


    白山岳に昇った月齢28.1の月。この細月を楽しむならば望遠鏡が必要である。


    かろうじて地球照の月になった。


    神秘的な輝きを放つ細月。


    今度はきっちりと撮影に成功。


    富士山から離れて行く月


    同上


    夜明けの明かりに消えて行く。

 日の出まであと30分ほどである。眠気と空腹に耐えながら日の出を待つことにする。


    富士山の裾野からオレンジ色の朝日が昇る。


    同上


    ダイヤばかり狙ってきたがこんな日の出も悪く無い。


    折角持って来たので3台目のカメラに広角レンズ装着して日の出を撮る。

 月齢28を超える細月は富士山の上に出すことはなかなか難しい。先月は月齢28.8という極細の月を同じ場所から狙ったが、肉眼で見えなくても写るということがわかっている。竜ヶ岳から毛無山の山塊では富士山との距離が近くおそらく撮るのは難しいであろう。今回は天候に恵まれ風も吹かなかったので幸運にも撮ることが出来た。感謝である。

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凍る池に反射するダイヤモンド富士 A沢貯水池  平成31年2月2日

2019年02月02日 | ダイヤモンド富士
 いつもならば剣ヶ峰で割れるダイヤモンド富士を狙うところだが、カシミール3Dで本日のダイヤモンド富士の位置を見るとA沢貯水池でちょうど真ん中あたりに来そうである。以前から撮りたいとは思っていた場所ではあるがフェンスに開けられた穴から覗き込むようにカメラをセットするというシチュエーションが気に入らず避けていた場所である。おそらくは撮影のために悪徳カメラマンが開けた穴であろうし、そのような穴を利用することは自分自身も悪徳カメラマンになったような罪悪感を少なからず感じてしまうからである。穴が開いていなくてもEosM用のレンズならばフェンスの網目から十分に撮影は可能なのだが、2台持って行ったカメラのうち1台はこの穴を使わせてもらって撮影する。


    A沢貯水池と富士山。ほぼ全面氷結している。この池は飲料用なので全周にフェンスが張り巡らされて立ち入りは禁止されている。


    山頂ど真中からダイヤが現れる。


    もう1台のカメラは三脚が見当たらず手持ちで撮影。山頂には大きな雪煙が出て上方への光芒はいまひとつ。


    真ん中のダイヤモンド富士


    湖面の光が縦に長く反射して輝く。


    凍る池に反射するダイヤモンド富士。なかなか素晴らしい。


    同上

 あっという間にダイヤは終わる。カメラマンはもう1人、名古屋から来られたという熱心な方が居た。帰り際にフェンス脇に三脚が落ちていると言われ、見に行ってみれば私が落とした三脚だった。どうやら場所を選ぶ際にザックを下ろした時に落としたらしい。


    池周辺の他の撮影地を見て回りGPSにログを記録する。


    駐車場到着。風で雪が舞い、偽ダイヤモンドダスト。


    帰り際に再び立ち寄った精進湖。手前のほうが凍っている。

 地球照の月は時間に間に合わず失敗したがダイヤモンド富士はきっちりと撮影出来た。この日は雨ヶ岳山頂の毛無山側に寄ったところでもほぼ真ん中から出るダイヤモンド富士が見られる日だった。狙ってはいたのだが本日は接近した惑星3つと細月を優先したためこの場所でのダイヤモンド富士になった。時間と体力と天候が許すならば、やはり山の上からのダイヤに挑みたい。
コメント (2)
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夜明けの金星と木星、そして地球照の月 竜ヶ岳林道  平成31年2月2日

2019年02月02日 | 月富士
 前々日は月と木星が接近、前日は月と金星が接近、そしてこの日は木星、金星、月、そして土星が斜めに並ぶという注目の天体現象が3日間続いていた。前日の月と金星を狙っていたのだが雪が積もったために朝霧高原までの道路に不安有り、移動に時間がかかることもあってあきらめた。そしてこの日、予定していたのは竜ヶ岳だったのだが、山頂で5時45分に富士山山頂に現れる月を狙うとなると3時半出発がギリギリ間に合う時間である。自宅を2時に出発しなければならないとなるとほとんど寝る時間が無く、これは難しい。もう少し簡単に行けそうな場所を探すと竜ヶ岳林道の中間あたりで見ることが出来そうである。現地まで20~30分ほどだろう。5時に林道ゲートを出発すれば間に合う・・・はずだったが?


    4時半に精進湖に到着したのでちょっと立ち寄って明るく輝いている金星(下)と木星(上)を撮影して行く。


    スキー場の明かりが明る過ぎて星の輝きが薄くなってしまう。

 5時に精進湖を出発し、林道ゲートには5時10分に到着。準備して出発するが、竜ヶ岳山頂で5時43分ならば林道ならば5時55分ごろだろう、と予想して楽勝で到着できるだろうと思っていたのだが、撮影予定地は想定していたよりも遠かったうえに雪が積もっていて歩きにくい、かつ倒木が何本もあって通過に苦労したりと、時間がかかってしまう。


    森に昇った金星と木星


    森に輝く金星と木星

 ふと振り向くと富士山の山頂すぐ左下に月が昇って来ているのが見えた。まずい、急がねば・・・小走りに雪道を進むがなかなか目的地に到着しない。どうやら距離を誤ったうえに雪道で予定よりも時間がかかってしまったようだ。目的地を目前にして既に月が富士山の山頂に昇っており、樹林越しに撮影することにする。


    富士山頂に昇って来た月齢27の細月。


    予定では300㎜望遠レンズで富士山頂に現れた地球照の月を撮るはずだったが間に合わず。


    目的地はこのあたり。既に月は富士山から離れている。


    ここが本日予定していた砂防堤の上の展望地。あと10分早く出ていれば(あるいは途中で撮影していなければ)間に合ったかも知れない。


    富士山と月齢27の月


    富士山の上にうっすらと輝いているのが土星。1等級の明るさだが既に夜明けの空に消えつつある。


    下に富士本栖リゾートを見下ろす展望地。ほとんど知られていない穴場である。

 予定していた富士山頂に現れた地球照の月を撮影出来ず、敗北感の強い撮影となってしまった。いちばんの問題は早起きが出来ないことだろうが、いつも時間ギリギリで撮り歩いていることにも問題がある。しかし、金星と木星が接近して輝いているあんな空を見たら撮らずに通過することなど出来ない。これも性分なので仕方ないだろう。また来月の細月を狙うことにしよう。
コメント (4)
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