数年前に南部町で見つけたムヨウランと思わしき植物はその後何年も姿を見せていなかった。ところが、花仲間が訪問してみたところ、今年は1本だけ茎を伸ばして花を咲かせているらしい。他にも見たい花があり午前の仕事を終わらせて午後から南部町を訪れてみる。現地に到着したのは午後3時になってしまった。
スイカズラの花が満開になっている。良い臭い漂っている。
満開のスイカズラ
こちらはマタタビ
白い花が咲いておりこれもほんのりと甘い香りが漂っている。
マタタビは雌雄別株である。これは真ん中に白い雌しべがあり、両性花であろう。
こちらが雌花と思われる。花弁が無い。
これはツワブキであろう。花はもうほとんど終わっている。
カナクギノキ、のはずである。
春には花をたくさん咲かせていたので実を見たかったのだが見当たらない。
さて、目的のムヨウランらしきものを見に行ってみるが・・・
既に遅かったようで立ち枯れしてしまったのか、花は枯れて頂部は脱落してしまっていた。
ベニシュスランはまだ蕾。咲くのは2週間以上先になりそうである。
気になっていた着生ランだが、木の本体が枯れてしまっている。
これはマメヅタランのはずだが、木が枯れてだいぶ脱落してしまっている。
花が散った後の実になりかけたものが付いている。
こちらはムギラン
豆のような偽球茎が見える。花らしきものがいくつか見えているが既に散っているようである。
道路脇を見ると様々なシダが生えている。これはオオヒメワラビと思われる。
円形ないしは馬蹄形ソーラスが中肋と辺縁の中間に付き、小羽片は軸に流れて柄が無い。
触ると固くて痛いイノデの仲間が生えている。オニイノデか、あるいはオオキヨズミシダか?小羽片が軸に流れている。
茶色い幅広な鱗片はあまり多くは付着していない。これはオオキヨズミシダであろう。
あまり見慣れないシダが生えている。
イヌワラビの仲間であろうということは分かるが、これは何?
小羽片の切れ込みはやや深めで、中肋寄りに線形ないし三日月型のソーラスが付着している。
鱗片は茶色であまり多くは付着していなかった。これはホソバイヌワラビではないかと思う。
チャセンシダの仲間がたくさん生えている。
軸の裏側を見てみると翼が付いている。これはイヌチャセンシダであろう。
こんなにたくさん生育しているのに今まで気付かなかった。
場所を移動してハナミョウガを見に行ってみる。もう花が咲いているはずだが・・・
葉は展開しているが花芽がひとつも見えない。
千切れているのは食害であろう。個体はたくさんあるので簡単に花が見られると思ったのだがそう簡単では無さそうである。
こちらにも生えていた。
軸が緑色でこれはマルミノヤマゴボウ。
うっすらピンク色の花
結実した実は溝が少なく丸みを帯びる。これがマルミノヤマゴボウの由来であろう。
ムヨウランは残念ながら訪問が遅くなってしまい、マメヅタランも終わってしまっていた。しかし新たにイヌチャセンシダの群生や他のシダ、さらにマルミノヤマゴボウも発見出来て、有意義な散策になったと思う。