リオのカーニバルはカトリックの公式行事ではありません。しかしカトリックの習慣から始まりました。復活祭の前の40日間を肉料理を絶ち、歌舞音曲を止め、静かにキリストの処刑を悼む精進の期間です。カーニバルとは「肉よさらば!」という意味です。肉料理の食べ納めに宴会をする人々も居ました。歌舞音曲を大げさにして、その後の40日間を静かに節制する準備をします。しかし肉の食べ納めや過度な歌舞音曲はイエス様は喜びません。そのような肉慾や娯楽を過度に追求することは「むさぼりの罪」になります。
そんな簡単なことは欧米人も分かっています。それでも過度なことをする人々がいます。困った人々です。それでもイエス様はそんな人々をも愛しています。ドイツでは大げさに騒ぎません。四旬節の間はマタイ受難曲のような宗教音楽が街々に流れています。
今年の復活祭は4月4日です。その前の四旬節の前の水曜日、今年は2月17日の水曜日が「灰の水曜日」です。教会に行って神父様に額に灰を付けて貰います。人間は灰のようにはかない存在だという意味です。そんなはかない人間を救ってくれるのは神様だけです。神の右に座したまうイエス様だけです。灰の水曜日の意味はお釈迦様の教えた色即是空と同じです。昔からなんとなく仏教に親しんできた私には骨身にしみてよくわかります。「灰の水曜日」からは節制の期間に入ります。ですからリオのカーニバルは2月16日の火曜日には終了する筈です。そして2月18日から四旬節が始まります。
復活祭とはローマ総督の気乗りのしない裁判で死刑になったイエス様が3日目の日曜日に生き返って、復活して弟子たちに会いにきたことを祝う祭りです。
キリストは世界の最後の日にまた人々をすべて復活させ生き返らせるという教えです。ですからキリスト教では愛と、復活が重要な鍵になっています。
今年もカーニバルの季節になり、灰の水曜日が来ます。そして四旬節がはじまります。4月4日はイエス様の復活を祝うように桜が満開になる頃です。欧米の国々ではまだ厳寒の灰の水曜日が来るとクロッカスが芽を出します。人々が春の到来を想い、明るい表情になります。今日のミサでの山本量太郎神父様の説教もカーニバルの語源とその意味についてでした。
上のリオのカーニバルの写真の出典は、http://www.club-t.com/kaigai/grande/special/carnival/ です。詳しい観光案内はこのサイトをご覧下さい。