サウジアラビヤという国はアラビア半島の中央の大部分を占めるイスラム教国です。親欧米路線をとっていて国内にはキング・ハリド軍事都市など大規模な米軍基地が幾つも存在しています。
下の地図はWikipedesaの「サウジアラビア」の項目からお借りしたアラビヤ半島の地図です。欧米諸国、特にアメリカと親しくしている国はサウジアラビアの東のアラブ首長国連邦、その北のクエート、です。イラクは米軍の勢力下にあります。逆にアメリカへ敵対している国はイラン、シリア、ヨルダン、パレスチナなどです。
そのような情勢の中でアメリカは6兆円もの最新武器を売る決定をしたのです。
輸出するものはF15戦闘機84機、攻撃ヘリ・アパッチ70機、多用途ヘリ・ブラックホーク72機、特殊作戦ヘリ36機も含まれています。その結果としてアメリカ国内の雇用も77000人増加するそうです。
サウジアラビアは徹底した保守的イスラム教の国で男尊女卑の王国です。王族と支配階級は親欧米路線のお陰で絶大な権力を持っています。
それに反発したサウジ出身のウサーマ・ビン・ラーデンがテロ活動を続行しているのです。
このアメリカのサウジへの武器輸出はテロの火に油を注ぐ事になるのが必定です。困ったものです。
Wikipedeaの「サウジアラビア」の項目からこの国の概略と軍事情勢の部分を抜粋して付記いたします。(終り)
サウジアラビア:
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%82%A6%E3%82%B8%E3%82%A2%E3%83%A9%E3%83%93%E3%82%A2
1990年にイラクが隣国クウェートを侵略して湾岸危機が起こると、国土防衛のために米軍の駐留を許可した。聖地メッカのあるサウジアラビアに異教徒の軍隊が駐留することに敬虔なイスラム教徒たちは反発し、後に同国人のウサーマ・ビン=ラーディンが反米テロを組織する原因ともなった。2005年 にファハドが死去し、彼の異母弟のアブドゥッラーが即位した。
軍事 :
基本統治法33条によればサウジアラビア軍が守るべき物の優先順位は「イスラム教義」「二聖モスク」(マスジド・ハラームと預言者のモスク)「社会と祖国」であり国民や人権などの防衛は含まれていない。少なくとも建前の上では、国民と国民の権利を守ることを第一とした欧米の軍とは基本理念が異なる。
アメリカ軍と親密な関係を持ち、アメリカ中央軍第3軍の部隊駐留を認め、キング・ハリド軍事都市など国内にいくつものアメリカ軍基地を持っている。兵站に必要な軍事施設同士の道路交通網などもアメリカによって整備されている。
装備はアメリカ式の物だけでなく世界中から様々な装備を採用しており、運用面で不自由しないのかと思うほど多種多様な兵器を装備している。特に、サウジアラビアしか採用しなかった兵器なども多く、まるで博物館のように多用な兵器を装備している。その背景には、武器購入を通じて緊密な友好関係を結ぶことや、軍首脳と軍需企業との汚職がある。特に、駐米大使を長く務めたバンダル王子(当時国防大臣だったスルタン皇太子の息子)は1982年のF15の輸入に際してアメリカ議会で強力なロビー活動を展開し、またBAEシステムズとの400億ポンドにのぼる取引でも王子側に10億ポンドの賄賂が渡ったことが明らかになっている。湾岸戦争とイラク戦争では後方基地としての役目を担っていた。志願制であり、職業軍人により構成されている。